SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

天候などの外部データ活用でCVRを2倍に! ファンケルのRDC活用事例に迫る

CVRは2倍、CPOは3分の2以下に

MZ:配信した結果を教えてください。

藤本:通常の静止画バナーと比較したところ、RDCのほうが購入率が2倍近く高い結果となりました。CPOとしても3分の2程度に収まっています。

 これまで、商品を大きく見せたり、紫外線対策としておすすめしたりするなど、運用する中で見つけた勝ちパターンがありました。しかし今回は、紫外線情報を視覚的に見せるなど、これまでできなかった見せ方もできたので、新しいメッセージの配信が可能になりました。

MZ:金原さんは今回の結果を受けて、どういった印象を持ちましたか?

金原:改めて、企業視点でメッセージを発信するのではなく、ユーザーに必要な情報を届けた結果、ユーザーが本当に納得して商品を購入できることが重要だと感じました。また、今回は化粧品の中でも美白ケアの商品のみで行いましたが、その他にも試せそうな商品は多くありそうだなと思っています。

MZ:今回のCVRは、かなり良い数字だと捉えていらっしゃいますか。

金原:はい。RDCでの動的な情報を活用し、ユーザーの置かれている環境、お悩みに応じて最適なメッセージを届けられた結果だと捉えています。

MZ:様々な外部データの中でも具体的に「これは使ってみたい!」というのはありますか?

金原:湿度や性別、年齢ですね。乾燥肌などはスキンケアにおける悩みでも多いですし、年齢と肌は切っても切り離せない関係です。たとえば、具体的な年齢を出してみる、冬であれば乾燥しやすいので、その日の湿度をもとにメッセージを変えてみることができると思います。

より受け手の立場に立ったコミュニケーションを

MZ:美容や健康に関わることは、外的な要因に左右されるものが多いのを考えると、RDCはファンケルの商品と非常に相性の良い広告商品といえそうですね。最後に、今後のマーケティングにおける展望を教えてください。

金原:RDCを提供しているGoogleさんをはじめ、今後様々な情報を広告のターゲティングに活用できるよう、連携が進んでいくのだと思います。

 その際に私たちは、より受け手の立場に立った、一方的ではない双方向のコミュニケーションが取れる広告を目指していきたいと思います。そのために、活動できる新しいサービスが出た際には、いち早くチャレンジしたいと考えています。

MZ:藤本さんはいかがでしょうか。

藤本:金原さんのおっしゃる通り、広告メニューは日々新しいものが生まれ、既存のものはアップデートされていきます。ですので、私たちはその中でもファンケルさんに合った広告メニューとコミュニケーション設計をスピード感を持って提案していきたいですね。

 また、最初に2回目の購入につながるユーザーの獲得が現在のミッションだと金原さんのお話にありましたが、そこも支援できたらと思っています。簡単なことではありませんが、Googleさんの持つ様々なデータ、更にはファンケルさんの持つデータをうまく組み合わせれば、実現する方法をご提案できると思っています。

MZ:一度購入した人に2回目購入を促すのは、難しいものなのでしょうか。

金原:そのような引き上げ策も重要ではありますが、モチベーションによって難易度が変わります。たとえば、値引き訴求の広告経由だと、安いから買ったという動機になってしまうので、ファンケルの商品だからこそ買いたいというお客様に比べると継続率は変わってしまいます。

 しかしRDCによって来たユーザーの多くは、モチベーション高くサイトに訪問してくれています。ユーザーの置かれている環境を意識し、その上で本当に必要な商品であるかを吟味し、商品をご購入いただいています。今後もそういったお客様が増えると嬉しいですね。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2018/01/26 09:00 https://markezine.jp/article/detail/27652

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング