天候などの外部データが活用できるRDC
MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、お2人の自己紹介からお願いします。
金原:私は主に化粧品のデジタル広告をメインに担当しています。グループとしては化粧品や健康食品、サプリメント、発芽米、青汁などを取り扱っており、広告全般を統括しています。現在は、2回目以降も継続していただけるようなお客様に利用していただくことをミッションに業務にあたっています。
藤本:私は営業として、主に通販サイトを持つクライアントを担当しています。今回のようなダイレクトレスポンスを目的とした広告からブランディング、CRMまで様々な目的に合わせた提案を行っています。
MZ:今回、Googleの提供する「Real-time Data-driven Creative(以下、RDC)」という仕組みを活用した広告運用が大きな効果を生んだと聞いています。まず、藤本さんからRDCの概要やメリットをお伺いできますか。
藤本:RDCは、気温や天候、紫外線など、リアルタイムのオフラインデータを活用し、最適なクリエイティブを配信する仕組みです。サービス名の通り、リアルタイムにクリエイティブを生成できることが1番のメリットだと思います。
ダイナミッククリエイティブと呼ばれるような広告では、商品情報をデータフィードとして用意し、閲覧履歴などに基づいてデータフィードからターゲットに合う商品情報とそのクリエイティブを自動生成していますが、その仕組みに非常に近いです。
RDCの場合は、天候、気温など活用する外部データに対応した広告素材をいくつか用意しておき、その条件が一致した時にクリエイティブが自動生成されます。
商品情報より先にユーザーが欲しい情報を届ける
MZ:金原さん、今回RDCを活用した背景について教えてください。
金原:私たちは、主に運用型広告を中心に施策を展開しているのですが、常にクリエイティブをユーザーに新鮮な形で届けることを意識してきました。そのため、よりクリエイティブの幅広さを出せたら良いなと考えたのが背景の一つです。
またもう一つの背景としては、よりユーザーの状況にあった広告を配信したいという点が挙げられます。サービスを継続していただけるようなお客様に購入していただく上で、ターゲティングというのは欠かせません。
これまでターゲティングを行う場合、「どんな人か」「どんなサイトを見ているか」が主な軸になっていました。しかし、RDCを活用することでその人が現在置かれている状況や環境に合ったメッセージを届けられるというところに新しい可能性を感じました。
MZ:確かにその人が置かれている状況や環境に合わせてメッセージが送られると、より自分ごととして捉えてもらえそうですね。
金原:今回であれば天候、紫外線、日時、場所といった情報を広告に入れることで、ユーザーが欲しい情報から伝わるように設計しています。その中でそれぞれの環境に合った商品やメッセージを届けることで購入の促進が期待できるのではないかと考えました。