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パーソナルデータの利活用へ 電通テックが描くデータ社会の未来

 電通グループにおいて長らくプロモーション領域を担ってきた電通テックが、2017年1月に新たに発足して一年。5年後10年後を見据えて目下の最重要項目として取り組んでいるのが、個人情報を主とするパーソナルデータの利活用だ。これまで蓄積したプロモーションのノウハウと実行力を武器に、情報事業をいかに推進するのか? デジタル・マーケティング領域のアドバイザーを務める有園雄一氏を聞き手に、電通テックの展望を掘り下げる。

2025年の社会に求められる価値とは?

電通テック デジタル・マーケティングセンター センター長 森田弘昭氏同センター次長 土肥健一郎氏同センター 福田 勝氏電通総研カウンセル兼フェロー/電通デジタル 客員エグゼクティブコンサルタント 有園雄一氏
写真左から、電通総研カウンセル兼フェロー/電通デジタル 客員エグゼクティブコンサルタント 有園雄一氏
電通テック デジタル・マーケティングセンター センター長 森田弘昭氏
同センター次長 土肥健一郎氏、同センター 部長 福田 勝氏

有園:電通テックは歴史としては設立20年強になりますが、プロモーション領域における成長戦略を加速させるため、昨年1月に新生電通テックが発足しました。今回の取材では、同社がこれから向かうところや具体的な構想を聞きたいと思います。まず、デジタル・マーケティングセンター長の森田さんからうかがえますか?

森田:ご存知の通り、これまで当社はプロモーション領域の施策を実行する専門社として数多くの案件をお手伝いしてきました。それをベースにより戦略的にソリューションを提案できる会社になるべく、イベント領域を推進する電通ライブと、デジタルを起点にプロモーション領域全般の課題解決能力を持つ次世代型のプロモーション企業として新たに電通テックを設立しました。東京五輪が開催される2020年まではもとより、その先の2025年の社会にどういう会社であるべきかをひとつの目安に考えています。

有園:より戦略的というのは、噛み砕くとどういうことでしょう?

森田:具体的には、デジタル・マーケティングの専門セクションを立ち上げ、デジタル化する生活者に対応し、元々強みのあるオフラインにオンラインを統合して、新たな価値を提供できるようになりました。

プロモーションをきっかけにユーザーを継続的に把握

有園:なるほど。事業再編に合わせて、オウンドメディアもローンチしていますよね?

森田:BAE」ですね。Before Anyone Elseの略で、我々が目指す方向性を様々なステークホルダーの方と共有する意図で展開しています。

有園:デジタル・プロモーションを中心に、発想の刺激になるような記事がアップされています。戦略広報の一貫とは思いますが、読み物としてどれも興味深いですね。そこで、電通テックのデジタル部署では今どんなことを志向しているか、うかがいたいと思います。

 電通テックといえば、数多の大型キャンペーンから店頭施策まで、購買にまつわるあらゆる企画を手がけてこられましたよね。ただ、どうしてもプロモーション施策は一回一回で途切れている印象があって、デジタルマーケティングが得意とする「継続的に顧客とつながる」とか「蓄積したデータに基づいてパーソナライズする」といった部分とはかなりかけ離れた感じがするんですが。

土肥:おっしゃる通りですね。まさに、そこをブリッジしていこうとしているんです。施策を実行して終わりではなく、最初の接触をきっかけにユーザーに変化を起こして、その後の態度変容や興味関心の形成まで把握していく。関与の幅を広げるイメージです。

 それに基づいて、会社としてのステートメントも新たに「Activate More. Engage More」と打ち出しています。生活者をもっと動かし、生活者ともっとつながる会社になっていこうということですね。

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IoTによってユーザーデータが膨大に

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この記事の著者

高島 知子(タカシマ トモコ)

 フリー編集者・ライター。主にビジネス系で活動(仕事をWEBにまとめています、詳細はこちらから)。関心領域は企業のコミュニケーション活動、個人の働き方など。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/01/24 13:00 https://markezine.jp/article/detail/27734

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