ハッシュタグのフォロー、企業が上手く活用するには?
これまでもInstagramを活用した企業のマーケティング施策においては、ハッシュタグの活用は不可欠なものでしたが、今回の機能追加によりその重要性がさらに高まりました。また、アカウントのフォロワーのみならず、投稿に付けたハッシュタグのフォロワーにもリーチできる可能性が生まれたということは、より多くのユーザーにリーチできるチャンスが広がったともいえます。
ではハッシュタグのフォロー機能によりInstagramユーザーの情報収集・情報接点が変化する中で、マーケティング施策においてはどのような点に着目すべきなのでしょうか。
前提として押さえておくべきなのは前述の通り、“必然型”のみならず“偶然型”の情報接点が生まれるという点です。婚活に例えるなら知人とのつながりがある合コンが比較的“必然型”なのに対し、不特定多数の異性と接触する婚活パーティーはいわば“偶然型”。その断続的に発生する偶然の出会いの中で女性のココロをつかむためには、その出会いを“運命的なもの”に仕立てることが重要となります。
“運命的な出会い”を演出するための3つのポイント
ここからは企業が自社の公式アカウントで投稿する際、もしくはインフルエンサーを活用してPR投稿をする際に留意すべきポイントを3つご紹介します。
1.ハッシュタグの選定
1つ目のポイントはハッシュタグの選定。ハッシュタグを付けることは、そのハッシュタグに興味関心のあるユーザーにリーチできるという、いわばターゲティングの役割を果たします。
商品・ブランドが訴求したい世界観や利用シーン、ターゲットユーザー層と合致しているハッシュタグを選ぶのは当然ですが、一方でそのハッシュタグがどれだけ普及しているのかというボリュームも意識する必要があります。
また、投稿の際にはそのハッシュタグをフォローしているユーザーのインサイトを踏まえ、ニーズに忠実に対応した投稿内容を心がける必要があります。
2.強いインパクトの残せるビジュアル
2つ目は、やはりビジュアルです。Instagramの特性上、投稿ビジュアルの重要性は言うまでもありませんが、“偶然型”の情報接点においては一瞬で引きつけるための強いインパクトが必要となります。
配色やレイアウトでインパクトを与える、人物の顔出しの投稿にするなど、タイムライン上で目に留まるためのあらゆる工夫を凝らす必要があります。
3.短期間での複数接触
最後のポイントは、短期間で集中的に複数回の情報接触を狙うこと。同じ人に短期間で3度偶然出会うと、人はその相手に運命を感じる、という古くから言われていますが、トレンダーズの調べによると、人がある商品の情報に初めて接触してから認知するまでには平均「3.8回」を要するという調査結果も出ています。
1度のリーチをゴールとせずに、短期間で3回以上のリーチを狙うことを前提に投稿内容や頻度を設計することが効果的といえます。
憧れや妄想を具現化してくれるInstagram
元来女性は“運命的な出会い”を好む傾向があることに加え、そもそも女性にとってのInstagramとは、知りたいことへの的確な回答にスピーディーに出会えるGoogleなどの検索エンジンとは異なり、言語化できていない自身の中の憧れや妄想を具現化してくれる“出会いの場”であるともいえます。
これからのInstagramマーケティングにおいては、この“出会い”という要素をどう演出できるかが、より求められることになりそうです。