サイバーエージェント内の人工知能技術の研究開発組織「AI Lab」は、大阪大学基礎工学研究科 石黒教授との共同研究講座において、「チャットボットによる話者感情制御」に関する特許を共同出願した。
近年、テキストチャットによる企業と顧客のコミュニケーション機会が増えてきており、特にカスタマーサポートへのチャット利用が拡大している。カスタマーサポートにおける顧客からの問い合わせの中には、単に怒りや苛立ちをぶつける、理不尽なクレームをつけるなど悪質なものもあり、感情的になっている顧客に対して、特に経験の浅いオペレーターが適切に対応することは難しく、対応に精神的な苦痛をともなうことが問題になっている。
このような背景のもと、子会社を通じてチャットボットサービス「AI Messenger」を提供するサイバーエージェントでは、石黒教授と共に「チャットボットによる話者感情制御」に関する技術を開発し、今回の特許出願に至った。クレーム対応を模した実験環境での評価の結果、顧客の感情の抑制効果が期待できることがわかっている。
今後同社は、今回出願した技術を用いて実証実験を進め、チャットボットやロボットと人とが調和的に共存できる世界の実現を目指す。
【関連記事】
・チャットボットサービス「AI Messenger」、「LINE カスタマーコネクト」の全機能に対応
・阪急うめだ本店、AIを活用した店内案内のチャットボットサービスを導入
・ジャパンネット銀行、LINEでの問い合わせ対応を開始 AIで24時間365日対応
・ユナイテッドアローズ、オムニチャネルでの顧客体験の向上を目指し「Domo」を採用
・トランスコスモス、LINEとSalesforce Service Cloudの連携行う製品の提供開始