フロムスクラッチは2月5日、同社の提供する「b→dash」の事業戦略発表会を開催。その中で、大規模メジャーアップデート「b→dash Prime Update」の実施、中小・ベンチャー企業向けの新プロダクト「b→dash Lite」のリリース、コンサルティング企業や広告代理店とのパートナーシップに関する発表を行った。
現在、b→dashはマーケティングプラットフォームとして、大手企業を中心とした数百社以上に導入され、企業のデータ活用を支援してきた。
今回の大型アップデートでは、「これまでのデータ活用にかかっていた作業工数を大幅に削減することを目指した」と同社代表取締役の安部泰洋氏は語り、以下4つのコア・テクノロジーを発表した。
・Data Preparation Engine(データ プリパレーション エンジン)
データ設計の自動最適化を支援するデータ予測整形エンジン。これにより、これまでエンジニアが150時間以上の工数をかけて実施していた、データクレンジングやデータモデリングなどの前処理工程を、AIによって自動最適化することで、作業工数を80%以上削減することに成功した。
・Data Reactor(データリアクター)
過去累計3TBのデータ統合処理プロセスをAIが学習し、データ統合業務を自動最適化する技術。これまで要していた工数から94%以上の削減を実現した。
・Data Pallet(データパレット)
データの変換時に必要だった「SQL業務」を不要にする、高速クエリ生成技術。これにより、誰でも1時間程度でデータマートを簡単に作ることができる。
・Data Learning Drive(データ ラーニング ドライブ)
プロモーションの自動最適化を提案する技術。13億件のユーザーデータと5.4兆円の購買データの学習により、施策のPDCAサイクルを自動最適化する。
そして、これらの技術が誕生したことで今回提供開始となったのが「b→dash Lite」だ。これまでは導入までのコストおよび期間がある程度必要だった。それを今回のコア・テクノロジーを実装することで、月額5万円からの提供を可能にし、平均で約41日かかっていた導入工数を3日程度に抑え、中小企業やベンチャー企業でも導入しやすくした。
これらのアップデートや新製品の提供開始を機に、更なる導入企業の拡大を目指すためフロムスクラッチは、提携プログラムとして「SmartData Partnership Program」を発表。すでに12社とのパートナーシップが決まっており、b→dashを活用した企業へのデータ活用の共同提案・提供、新機能の共同開発、AIとビックデータ領域に関する共同研究を行うことを明らかにした。
【関連記事】
・タカラトミー、マーケティングデータ基盤に「b→dash」を採用 One to Oneの施策を強化
・データ処理にかかるコストや工数を大幅削減!フロムスクラッチの「b→dash」に新機能が追加
・シダックスグループ、フロムスクラッチの 「b→dash」を導入 One to Oneマーケを推進
・フロムスクラッチ、約32億円を資金調達 人工知能技術やデータ統合基盤の開発強化
・スリムビューティハウス、「B→Dash」を採用~オンラインで獲得したユーザーのデータを一元管理