※本記事は、2018年3月25日刊行の定期誌『MarkeZine』27号に掲載したものです。
ありふれた商品にも「デザイン」はある
「デザイン」という言葉は、意匠をこらした、ありきたりでない高級感のあるプロダクトをイメージさせることが多い。「デザイン家電」「デザイナーズマンション」などが典型だ。
しかし、デザインはそれだけではない。世の中のほとんどの商品は「デザイン」されている。コンビニやスーパーで売っているありふれた大量生産品にも、実はデザインに工夫がこらされたものが多いのだ。
本書『大量生産品のデザイン論』は、そんな大量生産品のデザインを数多く手がけてきた売れっ子グラフィックデザイナー・佐藤卓氏によるデザイン論である。私たちが日常的に見かけ、購入するような食品や菓子のパッケージデザインなどを、いかに効果的なものにするかを、自らの経験などをもとに考察している。
佐藤卓氏は1979年に東京藝術大学デザイン科を卒業し、1981年に同大学院修了。電通を経て、1984年に独立。「明治おいしい牛乳」の商品デザイン、NHK Eテレ「デザインあ」の企画・アートディレクションなどを手がけた。2017年3月より東京ミッドタウン内の21_21 DESIGN SIGHT館長も務める。
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