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変化する検索動向、自動化で広告運用の効率・効果改善へ!ヤフーの新機能「動的検索連動型広告」に迫る

サイト流入増に、新たなキーワード発見の収穫も PDCAが成功のカギ

 では、DASを掲載したときの成果はどうだろうか。リリース前にヤフーが行った複数アカウントでの配信試験では、従来の検索連動型広告に比べCTRが20%向上したという結果が出ている。これはサイト情報と関連性の高い検索クエリに対し、自動生成された回答力の高いタイトルで広告が掲載された結果といえる。従来のキャンペーンとDASのキャンペーンを併用することで、コンバージョン単価を維持したまま、コンバージョン数は10%増加となったそうだ。DASにより新たな検索クエリからの流入が加わり、サイトへの流入総数の増加、そしてコンバージョンの増加へとつながることが期待できる。そして「数字以上の成果のひとつに、ロングテールキーワードの発見がある」と大町氏は話す。

DASの成果
DASの成果

 DASは、実際に広告が掲載されたユーザーの検索クエリがレポートでわかるため、従来の運用では難しかった、複数の単語の組み合わせである「ロングテールキーワード」など幅広い検索クエリを発見できる。

 「DASで発見した一定以上の効果が見込める検索クエリを、従来の検索連動型広告での入札キーワードとして登録し、配信を強化するような運用も可能です。従来の検索連動型広告に完全一致でキーワードを登録することで、DASよりも優先的に広告を掲載できます。逆に意図しない検索クエリに関しては、対象外キーワードとして除外設定することもポイントです。発見と改善のサイクルを回していくと、さらに効果が上がるのではないかと見込んでいます」と大町氏。

 ヤフーのDASは、登録したWebページのURLすべてを広告掲載の対象とするだけでなく、プロモーション目的に合致したURLを指定して配信対象にするなど、配信対象のURLを柔軟に指定することが可能だ。広告掲載開始後は、キーワード単位だけでなく、URL単位でも効果を見極め、効果の見込めないURLは配信から除外するといったメンテナンスも重要だ。キーワード単位とURL単位、双方の視点で効果検証することでさらなる効果向上が期待できる。

DAS掲載開始後のメンテナンス
DAS掲載開始後のメンテナンス

旅行や不動産、ECサイトなどにDASは最適

 運用負荷の軽減、さらに従来の検索連動型広告との相乗効果が期待できるDAS。より活用しやすい業種として大町氏は、頻繁に更新される多くの商品・サービスをあつかうサイトとして、旅行・宿泊、不動産、ECなどを挙げた。これらサービスがDASを利用すると、商品名や商品の特徴を示す複数語句の羅列など、詳細かつ複雑なキーワード検索に対しても獲得機会を得られるため、特に効果的である。逆にDASに適さないケースとしては、画像が多いページやログインが必要なページなどは、Webページ情報をクロールできず、広告を配信できない可能性があるため注意したい。

 またDASは、ロイヤリティの高いユーザーの獲得にも利点がある。たとえば旅行サイトにおいて、「沖縄旅行」というビッグワードで流入・獲得した場合と、「国内旅行 沖縄 首里城 日帰りツアー」とロングテールキーワードを含んでいた場合。後者のほうが、より具体的なニーズが顕在化しており、興味が高いユーザーであると考えられるだろう。DASを活用することで、このようなピンポイントなニーズをとらえて、関連性が高いWebページへ誘導しコンバージョンに導くことができる。

 「DASのみの運用で、大きくコンバージョン単価を抑えられるというものではありません。ビッグワードとロングテールキーワード、そして従来の検索連動型広告・DASの組み合わせで、最適なコストや獲得の質を業種ごとに見極める運用がいいですね」(大町氏)

 さらに大町氏は、DASの運用ポイントとして、時間をかけて改善に取り組む姿勢の必要性を説く。十分な学習データが蓄積され、広告配信が最適化されるまでには一定の期間を要する。大町氏は、「学習データを蓄積するため、すぐに判断をせずDASの開始からしばらくはパフォーマンスを見続けていただきたい」と語る。

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マチコマキ(マチコマキ)

広告営業&WEBディレクター出身のビジネスライター。専門は、BtoBプロダクトの導入事例や、広告、デジタルマーケティング。オウンドメディア編集長業務、コンテンツマーケティング支援やUXライティングなど、文章にまつわる仕事に幅広く関わる。ポートフォリオはこちらをご参考ください。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2018/06/08 10:00 https://markezine.jp/article/detail/28488

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