人気の中心はビジネス書
オーディオブックのポータルサイト「FeBe」で提供している2000タイトルのジャンルは、ビジネス・教養、実用・趣味、文学、講演会と多岐にわたっている。現在、コンテンツを提供している出版社は、岩波書店、かんき出版、講談社、光文社、小学館、TAC出版、ダイヤモンド社、筑摩書房、日本経済新聞社、日本実業出版社、扶桑社、平凡社など40~50社にのぼっている。
出版社への対応などで忙しい毎日を送っている

広報の細川氏によると、FeBeへのアクセスは月に100万ほどあり、コンテンツのダウンロードは無料・有料合わせて月に2万から3万件ほどだという。人気があるのは、経営、経済、マーケティング、スキルアップなどのビジネス書。オーディオブック活用を勧める勝間和代氏の著作(共著含む)はもちろん、梅田望夫著『ウェブ進化論』や山田真哉著『女子大生会計士の事件簿』などのベストセラーや、P.F.ドラッカーの大著『P.F.ドラッカー 経営論』もある。
独自の著作権管理技術で改ざんや違法コピーから作品を守る
MP3ファイル購入の際には、FeBeのサイトで会員登録が必要。オーディオブックの購入はすべてクレジットカード決済となる。ほとんどのタイトルで視聴用のサンプルデータが公開されているので、気に入ったら「ダウンロードする」ボタンをクリックして購入手続きを行う。大著の場合は、複数のMP3ファイルに分割され、ファイルごとに購入したり、まとめ買いをすることもできる。
再生時間は4時間18分51秒、価格は1,575円(税込)

こうして販売されたコンテンツが著作権者に無断でネット上にアップロードされた場合に対処するため、オトバンクはコンテンツに著作権管理情報を埋め込む技術をIBMとともに開発。ファイルのダウンロード時に、購入者の情報が電子透かし技術によって自動的に埋め込まれ、ファイルをMP3以外のファイル形式に加工したり、CD-Rにコピーしても著作権管理情報を読み取ることが可能だという。