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マーケターは「コミュニティ」とどう向き合うべきか


コミュニティを作る時に意識するべきポイント2つ

松澤:日本でも積極的な取り組みはあるんですね! 日本でも今後は、さらに多くの企業がグループを活用していくと思います。そこで、企業がグループをオーガナイズするに際し、何かアドバイスはありますか?

長谷川倫也:「意義のあるコミュニティ」であることが必須でしょう。意義のあるコミュニティとは、メンバー自身の一部がコミュニティに反映されているものだと考えています。

 たとえば、発達障害の子どもがいる親御さんだったり、LGBTQのようなコミュニティは、まさに自分の一部がコミュニティにあるわけです。スポーツやミュージシャンのファンが集まるコミュニティでも、自分の心の中の「好き」が反映されています。自分の一部が反映されているコミュニティには共感が持たれます。企業がコミュニティを作る場合も、この点を意識すると良いと思います。

 もう一つは、リターンを提供することです。コミュニティのメンバーは、何かしらの「投資」をしてコミュニティに参加してくれます。少なくとも、時間や信頼は投資してくれていますよね。

 リターンするものは、情報・コンテンツだけでなく、安心感や人とのつながりなど色々ありますが、投資とリターンのキャッチボールが上手くいっていると双方向なインタラクションが生まれ、コミュニティとして上手くいくと思います。せっかくコミュニティがあるのに、一方通行だともったいないですから。

「Facebookがコミュニティを作るのではない」

松澤:では、今後どのようなことに注力されていくのか、フェイスブック ジャパンの展望をお聞かせいただけますか?

長谷川晋:まずは、コミュニティ×テクノロジーで日本の社会課題を成長の機会に変えていく。ここにフェイスブック ジャパンとして、力を入れています。

 また、日本にはすでに素晴らしいコミュニティがたくさんありますが、コミュニティ同士の交流がほとんどないことに課題感を持っています。色々なコミュニティが集まるイベントを、オフラインで実施した時も、みなさんお互い初めましての状態でした。これは日本に限らず、海外でも同じなのではないかと思います。

 ですので、我々はコミュニティ同士のつなぎ役になりたいと考えています。コミュニティ同士で刺激し合い、学びながらさらに発展していくことが大切ですね。

長谷川倫也:コミュニティが大事だとさんざん言っていますが、Facebookがコミュニティを作るというのは、すごくおこがましい話だと思っています。管理者やリーダーが、先頭に立って、コミュニティを作っていく。我々はそのサポートをする立場だと思っています。

 たとえば、利用者の声を吸い上げてプロダクトに反映した機能の一つに、「グループのサブスクリプション機能」というものがあります。

 これは、メンバーが月額の利用料を支払うことで、別の専用グループにアクセスし、非公開コンテンツを見ることができる機能です。コミュニティのリーダーは、他のツールを使わなくてもサブスクリプションフィーの回収およびトラッキングができるため、コミュニティの拡大やエンゲージメントの強化に専念することができます。

 このようにして、利用者の声を吸い上げてプロダクトに反映することが、Facebookグループが進化する上で正しい姿だと思っています

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この記事の著者

松崎 美紗子(編集部)(マツザキ ミサコ)

1995年生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、新卒で翔泳社に入社。新入社員として、日々奮闘中です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2018/07/20 11:13 https://markezine.jp/article/detail/28782

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