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「TikTok」の広告プラットフォームとしての可能性は?日本法人副社長×CCIが現状と展望を語る

2018/10/25 10:00

 若年層を中心に支持を広げ、日本版リリースから1年足らずで10代の認知度が7割を超えたショートムービーアプリ「TikTok」(ジャストシステム調べ)。ユーザー急増の背景には、動画投稿のハードルを下げ、視聴者を夢中にさせるための多様な仕掛けがあるという。マーケティングチャネルとしても存在感を増しているTikTokの現状と、キャンペーンに応用したときの可能性について、運営会社副社長の西田真樹氏と、パートナーのインターネットマーケティング企業、サイバー・コミュニケーションズ(CCI)の岸岡勝正氏に聞いた。

「1本最長15秒」で1日平均視聴時間40分超え

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずあらためてTikTokとはどのようなアプリか、簡単な説明をお願いします。

西田:TikTokは、UGC型のショートムービーアプリです。世界中のクリエイターが自分を発信するプラットフォームとして急速に人気を集めており、Google PlayとApp Storeが提供するアプリのなかで、2018年に世界で最もダウンロードされたものの1つです。2017年夏から日本版の提供を開始しており、まもなく1周年を迎えます。

TikTok日本法人 副社長
西田 真樹氏

デジタルメディアの広告営業などを広告代理店で経験後、2018年7月にTikTok運営会社の日本法人であるBytedance株式会社に入社。現在はマーケティングと広告販売企画を担当。

MZ:ユーザー数の推移や年齢層はいかがですか。

西田:月間アクティブユーザー数(以下、MAU)は非公開です。ただ、おかげさまでダウンロード数、MAUともに、この半年で倍くらいのペースで伸びています。ユーザーの年齢は、ここまで若年層中心に伸びてきましたが、現在では幅広い層から支持をいただいています。

MZ:他の動画メディアやSNSと比べて、TikTokにはどのような特徴がありますか。

西田:YouTubeやNetflixといった強力なプラットフォームもある動画メディアの中で、TikTokは最長15秒という「ショートムービー」のプラットフォームである点が、第一の特徴です。静止画やテキストだけでは物足りなかったコンテンツの表現に、ショートムービーという新たな窓口ができ、圧倒的な人気が集中している状況です。

 第二に、我々は「テクノロジー」を競争力の源にしています。AIを活用することで、視聴情報や投稿情報をもとにアプリを最適化。広告も含めてすべてのコンテンツをパーソナライズ化しています。

 第三の特徴は、「視聴時間が長い」ことです。1日数時間単位で視聴されるYouTubeなどには及びませんが、TikTokユーザー一人あたりの1日平均視聴時間は40分を超えており、最長15秒のコンテンツの集まりであることを考えると、非常に長いと考えています。

MZ:1本最大15秒の動画だけで、なぜそれほど長時間視聴されているのでしょうか。

西田:アプリをダウンロードしていただくとわかりますが、パーソナライズによる効果とユーザーインターフェースの工夫で、非常に習慣性の高い作りになっています。また、これは個人的な見解ですが「最長15秒」という短さも、日常的に早送りを使って動画を観ているデジタルネイティブ世代の視聴態度にマッチしているのではないでしょうか。

簡単につくれる「突っ込みどころ」が反響を呼ぶ

MZ:習慣性が高いとのことですが、Instagramなど、ショートムービーを投稿できる他のアプリと比べて、機能や使用感でどのような違いがありますか。

西田:先ほど申し上げたパーソナライズ機能のほか、「“盛れる”要素が圧倒的に多く、投稿のハードルが低いこと」が、特徴のひとつとして挙げられます。

MZ:“盛れる”とは、具体的にどういうことですか。

西田:これまでアプリの世界で「盛る」といえば、美顔のエフェクトを顔写真に加えたり、スタンプでデコレーションするといった行為を指していました。TikTokにもそうした機能はありますが、これらはやりすぎると、見る側が「引いて」しまうこともあります。

 TikTokでは、たとえば手を広げたところにイラストが出てきたり、雨降りのアニメーションの中で手のひらを出すと雨粒が空中で止まったりと、撮影中の動画に様々なエフェクトを加えられます。伝えられる内容が増えるだけでなく「突っ込みどころ」ができるので、公開したときの反響も加味した、より高度な盛り方ができるようになっています。

「#髪色チェンジ」:@木下ユリ さんのTikTokより


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