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「小霜さん、質問してもいいですか?」

広告クリエイティブディレクター小霜和也のお悩み相談室4「クリエイティブって、そんな簡単じゃない」

クリエイティブって、そんな簡単なものじゃない

『ぜひお聞きしたいのは、テレビCM(短尺)でWebサイトへの流入数を増やすためのクリエイティブのポイントです。実際に、表現次第でWebへの流入状況は数倍の差が出ることがわかっており、ここを上手くコントロールできれば新しいフレームが作れると思っておりまして、ぜひそのあたりの小霜さんの見解をお聞きできればと思っております。』

 これね、「クリエイティブのポイントってこうですよ」って言えることじゃないんですよね。けっこうね、僕10年以上無料の広告学校をやっているんですけど。最近はこうすればこうなるみたいな方程式を求められる感じがあるんですよ。それもデジタル志向なのかなって。でも、クリエイティブってそんな簡単なものじゃなくて。

 僕が1年かけて教えるのは、「君たちクリエイティブできないぞ」「クリエイティブってそんな簡単なものじゃないぞ」ってだけなんですよ。ワークショップをやって、表現とかストラテジーを出してきたのを見て、「全然ダメ、こんなんじゃ通用しない」って突き返して、「クリエイティブって甘くないんだな」ということを1年かけて身に沁みさせることをやっているんです。

 これじゃダメだんだなっていう自分の中でのハードルをどれだけ上げられるかがすごく大事だと思っていてですね。これでいいんだって思っちゃうと、戦闘力の低いクリエイターになっちゃう気がするんですね。「これでいいのかな?」っていう疑問を常に自分に投げながら、自問する癖付けをするためにワークショップをやっているので、ポイントはないということだと思います。

 僕もね、何冊か本書いていますよね。で、その功罪を感じている部分があるんですよ。というのはね、「小霜さんの本を参考にしてWeb動画を作りました、見てもらえませんか?」と言われて見たら、「全然ダメじゃん!」みたいなことがあって。「やっぱりプロに出しましょうよ」ということがあるんですよね。

 この本を読んだことで、「これだったら自分でもできるわ」と思わせちゃったんだとすると、それって罪深いことなんじゃないかなと思っていて。僕はこういう風にしていますよ、と提示しているだけなので、きっかけにしたり参考にしたりして、自分達のクリエイティブを上げていくためのものにしてほしいと思うんですよ。

 こうすれば良いと言うのは、危険なことかなって思います。そのくらいの伝え方しかできないかな。すごく恐縮なんですけど。

同時配信の時代、テレビ局はどう生き残るか

『地方テレビ局の今後の生きる道について』

 僕、今日本テレビさんのアドバイザーをやっていて、新しい取り組みとかをご一緒させてもらっているんですけど。日テレは、テレビ局の中で断トツに収益もいいし、視聴率もいいと思うんですが。それでも悩まれているというか、難しい課題だなあと思うんですよね。

 確か、○〇〇テレビさんってネットフリックス用のテレビドラマとか制作されていたんじゃないかなと思うんですけど。あとは、人気番組をDVDにして収益を上げるみたいな、違う収益の上げ方を探っているテレビ局と僕は認識しているんですけど。その局の方にこんなことを聞かれても、なかなか答えにくいなあ(笑)。

 ただ一つ言えるのは、同時配信をどう捉えるかですよね。テレビとネットの同時配信という時代がきたらどう生き残るのかをイメージすることじゃないかなと思いますね

 ただね、けっこうね、テレビ局の辛さもわかるんですよ。というのは、視聴率がタイムシフトを合わせて、総合視聴率で見ようよっていう話になったんですけど、やっぱり広告主は生視聴率にこだわっているんですよね僕なんかはほとんど生で見ないですけどね

 そこを否定されると、つらいですよね。もしネットでも配信となった時に「ネットでこれだけ見られていますよ」と見せて、広告主が「じゃあいいか」って言ってくれるのかな、というのもありますよね。だから「みんなでテレビ局を応援してあげましょうよ!」としか言えないですね(笑)。

 というわけで、ざっと20社近く終わりましたが、なんかあれば聞いて下さい。

質疑応答編もお送りしますので、お見逃しなく!

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MarkeZine(マーケジン)
2018/11/13 07:00 https://markezine.jp/article/detail/29551

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