SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

イベントレポート

“オープンソース”CMSでもセキュリティと拡張性を両立 創業者が製品群に込めたこだわりとは

新バージョンのリリースも続々! Acquiaが描く今後の戦略とは

(左)Acquia,Inc. CTO Dries Buytaert氏/(右)同社 Senior Vice President of Product Matt Kaplan氏
(左)Acquia,Inc. CTO Dries Buytaert氏/(右)同社 Senior Vice President of Product Matt Kaplan氏

――今後の製品戦略とロードマップについて教えてください。

Matt まず製品戦略においては、大きく3つの要素があります。ひとつめは「build(構築)」、ふたつめは「manege(管理)」、3つめは「optimize(最適化)」です。私たちは、この3つをそれぞれのプロダクトに当てはめており、それぞれにペルソナを設定しています。buildは開発者、manageはIT部門またはオペレーター、optimizeはマーケターがペルソナです。各ペルソナに対し製品を統合していこうというのが、私たちの戦略です。

また、ロードマップについてです。まず「build」に関しては、Aquia LightningというDrupalによるサイト構築をサポートする製品があるのですが、この製品を、非常に強力なCMS機能を搭載した新しいバージョン「Lightning4.0」として、2019年の春にリリースする予定です。

次に「manage」。こちらについては、次期Acquia Cloudをリリースする予定です。現在はAcquia Colud とAcquia Cloud Site Factoryを別々の製品として運用していますが、これをひとつのクラウドへと統合します。もちろん、マルチサイトへの対応や拡張性といった機能もそのままです。

最後に「Optimize」についても、新たにAcquia Lift4.0の提供を開始することを予定しています。これが今まで以上にパーソナライゼーションやコンテンツの共有などを統合していくための、非常にマーケター向けのプラットフォームになっています。

Dries もちろん、さらなる日本での事業拡大を目指すというのも、重要な戦略のひとつです。

――では最後に、日本ではどのような会社にAcquiaの製品を使ってほしいですか?

Dries Acquiaの製品は大企業に最適化しているので、大企業かつ複数のサイトをもっている企業にぜひ使っていただきたいですね。さらにいうと、お客様だけではなく、日本ではパートナーエコシステムをしっかり構築していきたいと思っています。アクセンチュアやIBM iX、電通アイソバー、ジェネロ、ANNAIなどをはじめとした様々なパートナー企業の皆さんと一緒に、ユーザーに価値を提供するための支援を行うことができればと考えています。

IBM・Carson氏が語る、AIがマーケティングにもたらすもの

 本カンファレンスの最終日には、「人工知能を活用した競争優位性」と題されたセッションで、IBM Watson Customer EngagementでCMOをつとめるFelicity Carson氏が登場。どのようなAIとITの活用が、より洗練されたビジネスや顧客のインサイトを生み、デジタルにおけるイノベーションを可能にするのかなどについて意見を述べた。

 Watson Customer Engagementは、マーケティング、コマース、サプライチェーン全体にわたったAIにおけるソリューションを提供しており、Carson氏はそのマーケティング全体を統括している。Carson氏は、IBMのマーケティングで重要な役割を果たしたことから、2016年にはB2B Marketingが発表したMartechで、もっとも影響力のある女性トップ10にも選ばれている。 

IBM Watson Customer Engagement CMO Felicity Carson氏
IBM Watson Customer Engagement CMO Felicity Carson氏

 セッションのなかでCarson氏は、AIを活用したこれからのマーケティングについて、以下のように見解を示した。

「AIは、私たちが顧客との関係を構築している間に、ベストな顧客体験の設計やパーソナライゼーションの適用などを自動で行うことが可能です。つまりAIを活用することで、どうやって顧客の共感を呼び起こすか、というような、マーケティングのより人間的な要素に私たち人間はフォーカスすることができるのです。そしてそれがさらに、パーソナライズされた顧客体験を創り出すことにも繋がっていきます」

 Carson氏によれば、今後のAIの活用は「すべて私たちの使い方次第」だという。

「AIは顧客の潜在的なニーズをなくすことに役立つと思いますが、それができるかどうかは、私たちの使い方次第です。きっと今はまだまだ難しいと思われるようなことも、50年後には原始的だと感じるようになっていることは間違いないでしょう」

 最後に、アポロ11号の月面着陸を成功させたプログラマー、Margaret Hamilton氏の言葉「Shoot for the moon.」を引用し、Carson氏は自身のセッションを結んだ。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
イベントレポート連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

中村 直香(ナカムラ ナオカ)

編集部。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2018/12/10 08:00 https://markezine.jp/article/detail/29892

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング