アプリ市場データを提供するApp Annieは、2018年のモバイル市場の振り返りと2019年の市場予測として「モバイル市場年鑑 2019」を発表した。
アプリダウンロード数が1,940億件を突破
2018年の全世界アプリダウンロード数は、1,940億件を突破した。これは2016年から35%増加したことになる。iOS、App StoreとサードパーティのAndroidストアにおける合計ダウンロード数は、50%近くを中国が占める結果に。また新興市場は引き続きアプリダウンロード数の増加を牽引し、上位5市場のうち3つを新興市場が占めている。
米国などの成熟市場では、年間の新規ダウンロード数は大きく安定しているものの、成長が鈍化している。しかし、セッション数や利用時間などのユーザーエンゲージメントや消費支出の指標としては、これら成熟市場の成長が最も優れていることがわかった。
アプリストアの消費支出は1,010億ドルに到達
全世界のアプリストアの消費支出は、2016年から75%増加し、1,010億ドルに到達した。消費支出全体の40%近くは、中国が占めている。カテゴリー別で見ると、74%がゲームという結果に。非ゲーム系アプリは26%で、2016年比では18%増加していることがわかった。
なお、アプリストアの消費支出は、アプリストアを通じて得られる支出(有料ダウンロード、アプリ内課金、およびアプリ内サブスクリプション)のみで構成される。アプリストア外で処理される取引(たとえばUber、Starbucks、Amazon、DoorDashなどのアプリ内決済)や、アプリ内広告の収益は含まれない。
アプリ利用時間は2016年から50%増加
全世界のアプリ利用時間は、2016年から50%増加した。総利用時間のうち「ソーシャルネットワーク」と「通信」が50%を占め、「動画プレーヤー&エディタ」(15%)と「ゲーム」(10%)が続く結果に。
市場全体の成長率を上回り、利用時間の世界市場シェアを大きく伸ばしたカテゴリーの上位5位には、「動画プレーヤー&エディタ」「エンターテインメント」「写真」「ツール」「ファイナンス」が入り、5つの合計利用時間は、2016年から110%増加している。
2019年、アプリストアの消費支出は世界経済全体の5倍のペースで成長
2019年のアプリストアの消費支出は、世界経済全体の5倍のペースで成長する見込みだ。中国は2019年もアプリストアにおける消費支出の拡大に最も貢献するものの、ゲームライセンスの凍結により若干の減少に転じるとApp Annieは予測している。
また、アプリ内サブスクリプションの消費支出が大きく影響し、非ゲーム系アプリの成長率はゲームアプリの2倍になるが、ゲームは消費支出全体の75%近くを占める見通しだ。
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