Twitterきっかけでコスメが売り切れる!?
美容領域を中心に、女性マーケティング施策においてTwitterが急速に注目を集めている背景には、美容垢が急増していることに加え、「Twitterでモノが売れる」という事象が多く発生していることがあります。
最近では某化粧品ブランドの口紅について、ある美容垢でその感想が投稿されたところ一気に数万リツイートにまで拡散し、その後「お店に行ったら売り切れていた」「ネットでも買えなかった」といった情報が相次いで投稿・拡散され、さらなる話題を呼びました。
Twitterで「モノが売れる」理由は、前述の通り本音の感想が端的かつダイレクトに表現されている点にありますが、冒頭の調査の通り、購入を検討する際の「口コミ検索」に利用する人が増えている点もあげられます。そもそもその商品に興味関心の高いユーザーがダイレクトな表現の口コミを見ることにより、購入というアクションにつながりやすいのです。
さらに「私も買った」「もう売り切れていた」というような、読み手のリアクションや盛り上がりがリアルタイムで見えることも、購買意欲の喚起に大きく寄与しています。これはテレビショッピングで電話注文の状況を見せたり、「完売」をあえてアピールしたりするPR手法の効果にも近く、周囲のリアクションや売れ行きを見ることで「私も今すぐ買わなきゃ」という焦燥感を生むことにつながっているのです。
女性マーケティングにおけるTwitter活用のポイント
それではTwitterを効果的に女性マーケティング施策に活用するためには、どのような点に留意したら良いのでしょうか。まず最も重要なのは、TwitterというSNSの特性とそこにうずまくユーザーインサイトを的確に捉えることです。ここまでに述べた通り、女性ユーザーにとってのTwitterの魅力は「本音感」や「距離の近さ」「リアルタイムな臨場感」にあります。この魅力を十分に理解した上でさらに引き出すようなプロモーション施策を設計することが大前提と言えます。
また、Twitter活用においては、「情報拡散媒体への出稿」や「インフルエンサー施策」という視点だけではなく、アカウントを1つの「コミュニティ」として捉えた上で「コミュニティ施策」という視点を持つことも重要です。
商材との相性が良いのはどのコミュニティで、そのコミュニティでの興味関心を引くにはどのようなアプローチが効果的なのか。そのヒントは、既にその商材がTwitterで誰にどのように語られ、どのようなリアクションを得ているのか、女性たちの「本音」を分析することで、見えてくるケースも多くあります。静かな池に突然石を投げ入れて波を起こすのではなく、既に起きている小さな波を見逃さず見つけ出し、その波をさらに大きくする。この意識がTwitter活用を成功に導くポイントと言えます。