成功事例(1)~EC事業のKPIを大幅改善した飲料メーカー~
b→dashがデータマーケティング実現の3原則を満たしていることを同プラットフォームの特徴と合わせて紹介した三浦氏は、それを実際に体現している事例を2つ紹介した。まず、1つ目はキリンの運営するハイエンド酒類に特化したEC「DRINX」の事例だ。
同社では、大量のデータを整理するのに膨大な工数がかかっており、その上複数ツール導入による工数も発生していた。さらに、担当者しかデータを扱えず運用が厳しい状況だった上に、収益も伸び悩んでいた。
そこで、b→dashを導入してデータ活用のしやすい環境を実現。データ処理工数が導入以前はデータ選定、精査、テーブル加工/紐付に約3,000分かかっていたのが、導入後は10分になった。
さらにデータが活用しやすくなったことで、導入前のメールの一斉配信をセグメント配信に切り替え。ユーザー属性や行動データをもとに詳細なシナリオを設計したことで、CVR、メール経由売上、事業売上など全てのKPIが劇的に改善した。
成功事例(2)~高速PDCAを実現した大手ファッション通販サイト~
2つ目の事例は、ファストファッション通販サイトとして知られるSHOPLIST の事例だ。同社はb→dash導入以前に「データ抽出に膨大な時間がかかってしまう」「売上や会員数など限られたデータの抽出にとどまってしまう」という課題を抱えていた。そのため、KPIの見直しや新規レポート作成に時間がかかる上に、成果に直結するKPIを見つけられずにいた。つまり、PDCAを早くかつ的確に回せていないことに大きな課題を感じていた。
しかし、b→dash導入後はユーザー属性から注文、在庫、Webの行動データなど多種多様で膨大なデータを統合。そのデータをもとにb→dashのコンサルタントと成果につながるKPI設計と分析環境を構築。
結果、月に2~3回にとどまっていたKPIとレポートの改定が日次でできるようになった。その上、限られたデータで設計していたKPI指標も網羅的なデータで設計することが可能だ。これらの効果により、企画から施策実行までのスピード向上、精緻な課題把握と意思決定を実現。PDCAの速さと質の担保に成功した。
ツール検討時は、各ベンダーから多くの事例を聞き出すことが重要
b→dashは2社の成功事例から、先述したデータマーケティング実現の3つの原則が重要であることが改めてわかった。三浦氏もまとめの中で、データマーケティングの失敗事例から学ぶこと、データマーケティングを実現するために必要な3原則の重要性を改めて唱えていた。
そして、その上で重要なこととして「データマーケティングプラットフォームには様々なものがあり、仕様もそれぞれ異なります。自社のサービスとの相性を見るために、まずは複数のベンダーに話を聞いて、どんどん事例を引き出してください。どれが良いかという観点だけではなく、“自社に合う”ツールなのかを見極めて導入することが大切です。本日はb→dashの話もしましたが、色々なツールを比較してください。もちろん、セカンドオピニオンとして、我々を活用いただいても問題ありません」と語り、三浦氏はセッションを終えた。