SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

おすすめのウェビナー

マーケティングは“経営ごと” に。業界キーパーソンへの独自取材、注目テーマやトレンドを解説する特集など、オリジナルの最新マーケティング情報を毎月お届け。

『MarkeZine』(雑誌)

第106号(2024年10月号)
特集「令和時代のシニアマーケティング」

MarkeZineプレミアム for チーム/チーム プラス 加入の方は、誌面がウェブでも読めます

業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究

「三ツ矢サイダー」の事例に学ぶ、売上増加に寄与するTwitter活用術


 アサヒ飲料は同社が定めた記念日である「三ツ矢の日(3月28日)」のプロモーションにTwitterを活用した。同プロモーションでは、「三ツ矢の日」の認知度向上だけでなく、売上向上を狙った施策を展開。インテージのSCI(全国消費者パネル調査)を使った検証の結果、全体売上は2018年のキャンペーン実施期間と比較して6.9%増加したという。本記事では、売上を増やすためのTwitter活用について、アサヒ飲料の高橋徹氏と、CyberBullの須藤悠太氏に話を聞いた。

売上への寄与がわかるTwitter活用を

MarkeZine編集部(以下、MZ):まず、今回「三ツ矢の日」キャンペーンをTwitter上で実施することになった背景を教えてください。

高橋:Twitterを使った「三ツ矢の日」のキャンペーンは、2017年から開始しています。「三ツ矢」ブランドは発売から135年続くロングセラーブランドです。長く愛されている定番商品だからこそ、改めて良さを知っていただきたいというところから本キャンペーンをスタートしました。

アサヒ飲料株式会社  高橋 徹氏
アサヒ飲料株式会社 マーケティング本部 宣伝部
メディアグループ グループリーダー 高橋 徹氏

 ただ、「三ツ矢の日」自体の認知度はまだ低かったので、拡散力の期待できるTwitterを利用し、認知を広げることにしました。

MZ:認知度拡大を目的にTwitterの活用を決めたんですね。今回CyberBullさんと連携し、購買にどれだけ影響しているかの検証も進めたとのことですが、それはなぜでしょうか。

高橋:2018年も「三ツ矢の日」の認知度向上を狙ってTwitterキャンペーンを展開したのですが、期間中に「三ツ矢サイダー」の売上本数が明らかに増えていたんです。

 ただ、当時は売上との相関関係を分析する仕組みを知らなかったので、「Twitterキャンペーン中に売上本数が増えた」という事実しか確認できなかった。2019年は広告効果を可能な限り正確に測りたいと思い、CyberBullさんに相談したんです。

 やはり、デジタルはすべてデータで見える化される分、シビアに効果を求められる領域です。Twitterには今後も注力していきたいので、より予算を増やしていくためにも、売上に対して明確な効果があると証明することで説得力が増すのではないかと考えました。

長期で話題の波を作る

MZ:そのような相談を受け、CyberBullさんからはどのような提案をされたのでしょうか。

須藤:2018年の施策が売上に寄与した可能性が高いということだったので、基本的な枠組みは変えずに施策をアップデートし、検証できる仕組みを構築するような提案をしました。

株式会社CyberBull 営業統括 須藤 悠太氏
株式会社CyberBull 営業統括 須藤 悠太氏

 施策をアップデートする上で欠かせなかったのが、長期的に話題の波を作る戦略です。2018年は、「三ツ矢の日」である3月28日の前後数日だけでプロモーションの波を作っていたのですが、今回は早い段階からティザー広告を配信し、時間をかけてピークに持っていく設計を心がけました。

MZ:「三ツ矢の日」までに、時間をかけて大きな話題の波を作るということですが、そのためにどのようなことを行ったのでしょうか。

須藤:まずはティザー用の動画も作成し、3月12日にアサヒ飲料の公式Twitterアカウントから「三ツ矢の日」について告知していただきました。また、3月14日から28日まで、自分の身近にあるもので「三ツ矢サイダー」のロゴ「矢羽根」を作ってもらうという、参加ハードルは高いけども熱量のある投稿が集まりやすいフォトコンテストを実施しました。

 フォトコンテストに関する投稿が集まり、徐々に盛り上がってきたところで、3月25~28日にかけて参加ハードルの低いフォロー&リツイートキャンペーンを実施し、「三ツ矢の日」に話題量のピークが来るようにしました。

 さらに、同時期に発売される新商品「三ツ矢レモネード」の動画広告も配信しました。「三ツ矢の日」での盛り上がりを新商品の認知にも活かせると考えたからです。

 このように、今回は「三ツ矢の日」の認知、「三ツ矢サイダー」の購入促進、新商品のプロモーションという3つの目的に合わせて施策を行いました。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
Twitterキャンペーンのポイントとは?

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
業界キーパーソンと探る注目キーワード大研究連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

水落 絵理香(ミズオチ エリカ)

フリーライター。CMSの新規営業、マーケティング系メディアのライター・編集を経て独立。関心領域はWebマーケティング、サイバーセキュリティ、AI・VR・ARなどの最新テクノロジー。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2019/08/05 16:49 https://markezine.jp/article/detail/31560

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング