企業によってはGDN配信の10%がブラックリストに該当
――HYTRA DASHBOARDを導入することで、どのような効果が出ているのでしょうか。
信濃:まず、日次でモニタリングしているブランド毀損率が改善しました。この事例では、HYTRA DASHBOARD導入後にブランド毀損率が半減しています。
また、一部案件においてGDN配信URLとブラックリストの一致率を独自で調査したところ、4案件で3~9%ものURLが一致する結果になりました。これはブラックリストを導入すればかなりのブランドセーフティを担保できることを意味します。
さらに、前出の調査では、ブラックリストと一致するURLと、一致しないURLのデータの比較も行いました。結果は、ブラックリストと一致するURLのCPAよりも、一致しないブランドセーフなURLのCPAの方が11~15%も低かったんです。これは、ブラックリストを導入しても必ずしもパフォーマンスが下がるわけではなく、マーケティングROIが良くなる可能性もあることを示唆するものだと考えています。
この成功ケースが他の広告主企業に適応できるかを検証し、スケールさせていきたいです。それができれば多くの広告主企業にアドベリフィケーションの価値を実感してもらえると思います。
より先進的な「ホワイトリスト」運用
高頭:もっと多くの広告代理店にHYTRAを使っていただくためには、広告代理店のお客様である広告主企業にとっての価値、ROIを示すことが重要と考えています。ADKさんとはその型を作るトライアルの話を進めています。
現在力を入れているのは、広告主企業ごとにカスタマイズした配信セーフリストである「ホワイトリスト」をご提供する取り組みです。アドベリフィケーションのデータと、それぞれの広告主企業が持つ広告パフォーマンスデータを組み合わせることで、最適な配信媒体リストの作成が可能になります。
一部の広告主企業は、配信先を厳しく制御し、安全なドメインだけに配信する「ホワイトリスト」の活用を進めています。企業で作成した「ホワイトリスト」にMomentumが解析して安全だと判断した配信先を追加することで、パフォーマンスを向上させることができます。
信濃:アドベリフィケーションを加味した広告最適化の運用をしようということですね。これまでの広告運用では広告ランクを前提としていましたが、より広告主企業の特性を鑑みた柔軟な最適化ができるようになりそうです。
高頭:今はアドベリフィケーション対応の標準的な型ができ、最初の一歩を踏み出したばかりの状態です。さらにその先のアドベリフィケーションの価値を運用する時代が来ることに備え、私たちはより柔軟な最適化ができるソリューションを提供することを目指します。
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