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現在活躍しているマーケターのターニングポイント

度重なる転職でも、一貫した軸でキャリアアップ ミツカンCDO、渡邉さんのターニングポイント

渡邉さんにとってのターニングポイントとは?

MZ:ここまで渡邉さんのキャリアを振り返ってきましたが、全体を振り返ってどこがターニングポイントだったと思いますか。

渡邉:1番大きいのはアメリカに行ったときですね。もし大学受験が上手くいっていたら、どうなっていたんだろうと思います。

 また、ビジネススクールへの入学もターニングポイントでしたね。実は、コミュニティカレッジから大学院やビジネススクールに入るのって基本NGなんですよ。基本は4年制大学を卒業していないといけなくて、一橋のビジネススクールも最初は断られたんです。

 でも、その当時の学長に直接会いに行き「どうしても入りたい」とお願いして、通常の試験とは違う形で受験させてくれました。

 世の中のルールに従っているだけでは経験できないことはあるし、ルールを自ら作ってしまえばいいのだと、気づきましたね。

MZ:一度NOと言われても、諦めずにどうすればできるかを考えるのは重要かもしれません。その他にはいかがですか。

渡邉:先ほど、大きな転換点の1つとお話ししたカタリナマーケティングジャパンや日本マクドナルドなど、実店舗に関わる仕事に携わった点ですね。

 今って、デジタルに強いだけでなく、リアルに対する理解もある人材が求められていると思うんです。その経験は、やはりリアルの接点を持つ企業で働かないとわからないので。リアルの顧客接点やデータを持つ企業での経験もできて、デジタルとリアルの両方を融合して考えられるようになったのは、上記の企業での経験が大きいです。

マーケターは積極性を持って行動を

MZ:現在はMCAでメンターとしても活動している渡邉さんですが、メンティーからキャリアの相談を受けてみて、どのようなことを感じていますか。

渡邉:自分のキャリアについて悩んでいるけど、行動できていない方が多いですね。メンタリングをする中でも、自分で考えてもらうこと、実際に1つでもいいからアクションしてもらうことを意識しています。

 「○○しなさい」と指示をするのは違うと思っています。メンターがきっかけとなる情報を与えて、メンティー自身が取るべき行動を取捨選択してほしいので、それを後押しするようにしていますね。

MZ:確かに、渡邉さんのように様々な企業に転職するキャリアが正解とも限らないし、人それぞれのキャリアがあるので、不安に思ってしまうのも理解できます。ちなみに、自分のキャリアを考えるために、何かできることはありますか。

渡邉:人によって合う合わないがあるとは思いますが、転職エージェントに登録して担当者の人と面談してみるのも1つだと思います。別に転職を促したいわけではなく、自分が転職市場から見てどう評価されるのか、自分の関心のある業界はどういったスキルを求めているのかといったことを客観的に調査するためです。

 自分が市場からどのように見られるのかが意識できると、次に取るべきアクションも見えてくると思います。自分のキャリアに不安を感じていて、行動ができていない方はそういった方法で調査活動をすることをお勧めします。

MZ:では、最後に渡邉さんの今後のキャリアにおける展望、マーケターの皆さんへアドバイスをお願いできますか。

渡邉:CDOとして、今のメンバー、仲間と一緒に「ミツカンは変わった」と言えるようになるまで変革を進めていきたいと考えています。社内はもちろん、社外までその変革に気づいてもらえて、社外であれば「うちもマネしないと」と思われるレベルの変革を起こせたら理想的ですね。

 そしてアドバイスですが、スキルよりも積極性を大事にしてほしいです。メンタリングでも「どういったスキルセットがあると良いマーケターになれますか」と質問されることがあります。でも、スキルセットを持っていることよりも、新しい事例やノウハウを取りに行ったり、人脈を広げたりするといった積極性を持った姿勢と行動ができているかが重要だと思います。ぜひそのようなマインドで、日々の業務に取り組んではいかがでしょうか。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2019/12/11 08:00 https://markezine.jp/article/detail/32435

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