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SNSマーケにありがちな“3つの失敗” 成果を出すために不可欠なKPI設計とは

2020/04/08 08:00

 昨今のCookie規制や個人情報保護法の整備などにより、従来のデジタル広告施策は展開できなくなると予想されている。SNS上に集まる一般ユーザーのUGC(クチコミ)は、こうした規制による影響を受けないため、UGCを活用して購買を促すSNSマーケティングが今後注目を集めるだろう。しかし、SNSマーケティングへの誤った認識から、失敗している企業も少なくない。本連載では、SNSマーケティング支援会社のホットリンクがSNSに関する間違った固定観念を払拭する知識を紹介。第1回となる今回は「SNSマーケティングにおけるKPI設計の誤り」をテーマに解説していく。

目次

そのKPIは本当に適切なのだろうか?

 正しいKPI設計はリソースの最適な配分や施策の優先順位づけ、目標達成のためにフォーカスすべき課題の可視化につながり、成果に貢献する。では、SNSマーケティングにおける「正しいKPI」とはどのようなものだろうか。

 多くの企業は、以下のような指標をSNSマーケティングのKPIとして設定しているだろう。

例)
・フォロワー数
・いいね!数
・エンゲージメント数
・SNS単体のCPA

 しかし、これらの指標はSNSマーケティングの指標として、多くの場合正しくない。なぜなら、こうしたKPIを設計するにあたり、企業の多くは誤った考え方をベースにしてしまっているからだ。「誤った考え方」とはどのようなものか。企業がSNSマーケティングにおけるKPI設計を行ううえでしがちな“3つの失敗”と、その解決法について解説する。

失敗1.KGI/KPIの本質を押さえられていない

 そもそも、KGI/KPIの本来的な原則を理解できているだろうか?

 KGIとは「Key Goal Indicator」の略語で、「重要目標達成指標」を意味する。事業の最終的な目標達成に必要な、重要かつ具体的な数値指標である。

 一方KPIは「Key Performance Indicator」の略語で、「重要業績評価指標」という意味になる。KGIを達成するための重要なプロセスを、具体的に数値化した指標だ。

 またKPI設計には、KFS(Key Factor for Success)も関わってくる。KFSは「重要成功要因」を意味し、KGIを達成するための要因やプロセスのことで、KFSを具体的な数値に落とし込むとKPIになる。

 KGI/KPIを設計するには、SNSマーケティングに取り組む目的を明確にすることから始める必要がある

 たとえば「フォロワーを増やしたいからSNSをやりたい」という企業に、「フォロワーを増やした先に何をしたいのか?」と問い、具体的な回答や目標数値が出てこないとしよう。この場合、その企業はSNSマーケティングに取り組むための目的やKGIを見失っていると言えるだろう。

 目的もなく、KGIも定まっていないSNSマーケティングは現場の疲弊を生み、自分やメンバーの時間を奪うだけである。

 また、KPIはKGIと連動していることが大前提であり、KGI達成のために「Key」となる、重要な指標を数値にすることが鉄則だ。

 「フォロワー数」や「いいね!数」がKGIと連動するならまだしも、実は連動性が低く、KGIを大きく動かすほどの重要な数値ではないならば「手前すぎる指標」と判断し、KPIに置くべきではない

 あくまで、フォロワー数やいいね!数はユーザーのアクション数だ。事業の売上や総利益など、KGIに本当に貢献する数値なのか吟味しないまま設定すると、KPIのズレを招く。努力すべき焦点が定まらなくなり、社内の貴重なリソースを無駄遣いするかもしれない。

 以上を踏まえると、このような手順でKGI/KPIを設計することが望ましい。

(1)目的を明確化
(2)KGIを設定
(3)KGI達成のためのKFSの決定
(4)KFSに基づき、KGIと連動するKPIを設定

 また、KGIとKPIの連動性の確認やKGIそのものが正しいのか、KGIとKPIから事業がどのように動くのかをシミュレーションするには、「KPIツリー」を使うのも効果的だ。

KPIツリー。KGIとKPIの連動性や精度の確認、実行のシミュレーションに役立つ
KPIツリー。KGIとKPIの連動性や精度の確認、実行のシミュレーションに役立つ

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