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「映像ディレクターはファンと球団の中間管理職」横浜DeNAベイスターズの動画はなぜ刺さるのか


映像配信の効果検証が課題に

平地:映像についてはいつ市場に落とすか、という配信のタイミングも重要と思っています。こちらはどのように決めているのでしょうか。

前原:球団としても打ち出したいという重要なメッセージがある映像については、球団のブランドを統括しているブランド統括本部と発信のタイミングを共有しながら制作をしていますが、基本的にはスピード感を持って素早く発信することを重視しています。

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平地:現状、配信結果を見てPDCAを回しているのでしょうか。

前原まだ効果検証の部分には課題があると感じています。感覚的なところに頼ってしまっているところがあるので、今後数値的な部分もミックスしていければと思っています。

 ただ、SNS上でのインプレッション数などは参考にはしていて、主に定性的なコメントを重視し、振り返りを行っています。

メッセージの骨子を書いて見える化する

平地:ベイスターズの映像やクリエイティブを参考にしている方々も多いかと思うので、映像制作や広告クリエイティブ制作に関わる方に何かアドバイスをいただけますか。

前原:アドバイスできるような立場ではありませんが、強いて言えば映像の構成を作る前に「何を伝えたいのか」メモ書きすることですかね。伝えたいメッセージを言語化して目に見える状態にすると、作る映像の再現性も上がると思います。

平地:文字で書く、非常に重要ですよね。よく見かけるのは、映像を作ることが目的になってしまうケース。だから発想の原点を押さえておくのは非常に大事だと思います。

前原:球団の広告掲出にも携わっているのですが、指針となるものがないとブレてしまうので、メッセージの骨子を自分で考えるのは大事です。

平地:現状は、映像に対して投資できているスポーツチーム・団体は少ない状況ですが、もし投資するとすればどこに投資すべきですかね。「何から始めればいいのか?」という意味合いで。人、機材、パートナーなどありますが。

前原:人と思考を共有する時間ですね。スポーツチームはファンの方がいて成り立っているので、ファンの皆さまが普段何を考えているのか様々な人と思考を共有する時間が必要です。人を入れただけではその時間は生まれないので、同じ方法を向いてやっていく体制を作ることが重要だと思います。

平地:思考する時間、本当に大切ですよね。それを一緒にできるパートナーも確かに大事です。最後に、今後手掛けたい映像などあれば教えていただきたいです。

前原:現在は新型コロナウイルスの影響で撮影できる映像も変わってきています。特にインタラクティブ性が求められるようになっているので、双方向のコミュニケーションが生まれる動画が作りたいですね。

平地:現在、スタジアムやアリーナが動いておらず、ファンとのコミュニケーションができる場が限られている中、映像×デジタルの活用の重要度はますます上がってくると確信しているので、今後のベイスターズの取り組みはもちろん、様々なチーム・団体が仕掛けてくる映像やエンゲージメントの施策が楽しみです。前原さん、本日はありがとうございました。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/06/04 10:25 https://markezine.jp/article/detail/33458

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