アジャイルメディア・ネットワークは、同社が提唱するアンバサダープログラムの一貫として、ファンと企業の関係に主軸を置いたオンラインセミナー「withファン」を主催している。7月8日に行われた回では、サブウェイの辻本安芸氏をゲストに、コロナ禍において同社が実施した「Twitterを使ったファンとの交流施策」が語られた。本稿では、その様子をお届けする。
メニュー開発の参考にも!サブウェイのTwitter活用
徳力:「Withファン」記念すべき第一回は、サブウェイのマーケティング担当で、TwitterなどのSNS運用も担当されている辻本さんをゲストにお迎えしました。まず改めて、サブウェイの紹介からお願いできますか?
辻本:サブウェイはアメリカ発祥のサンドイッチブランドです。日本上陸は1992年。現在国内は約200店舗とまだ成長途中にありますが、世界では100ヵ国以上、約4万店舗を展開しており、店舗数世界最大規模のレストランチェーンです。
野菜が取れてヘルシー、かつお手頃な価格で気軽に食べられるだけではなく、自分がチョイスした具材でカスタマイズできるというエンターテインメント性もあるオンリーワンのブランドとして知られています。
ゲスト:日本サブウェイ合同会社 マーケティング本部 広報・SNS 担当責任者 辻本安芸氏(右)
徳力:メインの顧客層はどんな方ですか。
辻本:20代〜30代を中心に男女半々です。コスパ重視の学生や時短メリハリOL、プチプラママといったお客様をイメージしていて、ターゲット層とマッチしていることから、現在サブウェイではデジタルシフトに力を入れています。

辻本:最近は「SNSアカウントをフォローしてくださっている方」と「実際に来店してくださるお客様」がリンクしていると体感していることもあり、Twitterで「どんな商品がほしい?」とお客様に直接聞いてしまうこともあります。
【本気の緊急アンケート】今後、サブウェイで発売してほしいと思うサンドイッチは⁉
— サブウェイ (@subwayjp) September 11, 2019
いろんな人の意見が聞きたいので、友達にも聞いて欲しいです#サブウェイ
辻本:実は、このアンケート中の選択肢、「サブウェイ本気の焼きそばパン」は社長のアイデアなんです。でもマーケティング部がやりたかったのは「肉2倍OKなサラダチキンサンド」で。どちらを採用するか決めるために、Twitterでアンケートを実施したのです。結果はご覧の通りですが(笑)、きちんと市場調査をするにはお金も時間もかかるので、このようにメニュー開発などにおいても、気軽にTwitterなどを使っていければと思っています。
徳力:このままだと社長の焼きそばパンになってしまうから……ということでの「緊急」アンケートだったわけですね(笑)。
サブウェイのSNS戦略その1:量を追いかける
徳力:辻本さんはTwitterを担当するようになってどれくらいになるのですか?
辻本:サブウェイがTwitterアカウントを開設したのが8年ほど前で、私は4年前から担当しています。引き継いだ当時も12、3万人とそれなりにフォロワーはいましたが、2018年の秋からインセンティブを付けたRTキャンペーンを行うなど、フォロワー数を増やす取り組みに注力し、その結果今ではフォロワー数は50万人を突破、1年半で約3倍になりました。
これはサブウェイのSNS戦略「その1:量を追いかける」の結果ですね。
その1:量を追いかける
その2:質を追いかける(ファンと共創)
徳力:SNSで量を追いかける理由はなんでしょう?
辻本:サブウェイは全店フランチャイズで直営店がなく、広告宣伝費も決して潤沢ではありません。そんな中SNSをフォローしてくれる方が増えると、それだけこちらの発信が届く数が増えます。フォロワー数を増やすことはデジタルシフトの1つの軸としてとても大事だと認識しています。
とは言え、フォロワーを増やすためにクーポンをいつもばらまく懸賞アカウントになることは、やりたいことではありません。フォロワー数を増やす施策はあくまで情報を到達させる数を増やすためで、数の軸を追いながらもSNS戦略「その2:質を追いかける」という軸も同じく大切にしています。
これらのベースとなるのが「サブウェイさん」と呼んでいるTwitterアカウントのキャラクターです。サブウェイさんは、サブウェイというブランドが大好きで、もっと日本の人にサブウェイ商品を知ってほしいという思いが暑苦しいくらい強い、「気さくでおちゃめな頑張り屋さん」という設定です。要するに、私のことですね(笑)。

辻本:サブウェイアカウントでは、新商品が出れば告知のツイートをするといった公式アカウントらしいことはもちろんするのですが、ファンの方とサンドイッチのカスタマイズについて会話したり、広告宣伝費のないキャンペーンでは「お金ないからみんなRTして」とファンの方に宣伝を頼んだりしてしまう、そんな距離感でやっているアカウントです。
徳力:ファンとの距離感は、辻本さんが担当するようになって変わったのですか? それとも開設時からある程度こういう傾向はあったのでしょうか?
辻本:以前ははっきりとしたペルソナがありませんでした。フォロワー数を増やしてデジタルシフトに舵切りをするタイミングで、キャラクター設定を明確にしました。
徳力:インセンティブのあるキャンペーンが終わるとフォローを外されてしまう、ということはないですか?
辻本:おっしゃる通り、そういう方は一定数出ます。ただ、フォローしていただいている間に、親しみやすくおもしろい投稿をなるべく高頻度で行うといった小さな積み重ねで、離脱を最小限に留める努力をしています。
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吉田 朗子(ヨシダ サエコ)
アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 マーケティング部
広告代理店とカナダでのワーキングホリデーを経て、2018年アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)入社。AMNでは、マーケティング部に所属しながら”寄り添う企業として”をスローガンにしウェビナー、イベントなどを開催中。個人では保護犬のボランティアなどを行いながらより良い未来を模索している。
アンバサダープログラム事業部:https://agilemedia.jp/ambassador-program
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宮崎 綾子(ミヤザキ アヤコ)
編集者。編集プロダクション勤務を経て2009年に独立、“ひとり編プロ”アマルゴンを運営。PC・スマホ・ウェブ関連の技術&カルチャー書籍編集制作を中心に、PRコンテンツ企画など幅広く関わる。電子書籍の導入期にはImpress QuickBooksシリーズに参画。実績は https://amargon.net
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田口 和裕(タグチ カズヒロ)
タイ在住のフリーライター。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイトなどを中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。著書に『できるfit メルカリ&LINE&Instagram&Facebook&Twitter 基本+活用ワザ』(インプレス・共著)、『ゼロからはじめるテレワーク実践ガイド ツールとアイデアで実現する「どこでも仕事」...
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