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「withファン」レポート

商品PRゼロなのに「ブランド好意度」急上昇!老舗菓子メーカー・春日井製菓が“スナック”を開店したワケ

 アジャイルメディア・ネットワークは、同社が提唱するアンバサダープログラムの一貫として、ファンと企業の関係に主軸を置いたオンラインセミナー「withファン」を主催している。2021年1月27日に行われた回では、春日井製菓マーケティング部の原 智彦氏をゲストに、ファンベースの取り組み「スナックかすがい」を開店した理由、その成果が語られた。本稿では、その様子をお届けする。

入社前から課題と改善策を考えていた

徳力:本日は春日井製菓・マーケティング部長の原智彦さんをゲストにお迎えしました。まずは簡単な自己紹介からお願いいたします。

原:春日井製菓の原です。普段からこういった格好をしているのではなく(笑)、スナックかすがいのマスター役の衣装と、背景もコーポレートカラーのマゼンタを使用して雰囲気を出してみました。皆さん本日はよろしくお願いします。

春日井製菓販売株式会社 マーケティング部 部長 原 智彦氏
春日井製菓販売株式会社 マーケティング部 部長 原 智彦氏
(今回はテーマに合わせて「スナックかすがい」のマスター役の衣装で登場いただきました)

原:1972年11月生まれ、大学卒業後13年ほど広告代理店業界で、その後10年ほど店舗をもつ飲食業界で働き、2018年秋に8社目となる菓子メーカーの春日井製菓に入社しました。これまで自分がやってきたことは「ブランド強化とファンづくり」だと考えています。ちなみに、僕の年齢はちょうど徳力さんとキムタクと同じなんですよね。

徳力:僕も11月生まれです。キムタクも11月生まれなので、原さん、僕、キムタクは同じ年・月生まれになりますね。余談ですけども(笑)。春日井製菓に入られたきっかけは?

原:私が広告代理店勤務時、お得意先の部長だった方が春日井製菓に移って、声をかけてくれたのがきっかけです。

 入社前に、この会社の課題をいろいろ調べました。そのうちひとつが、春日井製菓の検索数です。春日井製菓の当時の年間売上高180億円のうち、ざっくり100億円はキャンディの売上で、昭和の時代から続く商品が多いです。みなさんも、見覚えのある商品が多いのではないでしょうか?

原:しかし、グーグルトレンドで「春日井製菓」という会社名や、看板商品の名の検索数を調べると、同業他社に比べてかなり低かったのです。検索される件数は“興味関心度”とも捉えることができると思っていて、お菓子のような、いつ食べてもよい、食べなくても困らない嗜好品は、商品名はもちろん、会社名にももっと興味関心を持ってもらったほうが有利だと思いました。

原:会社名や商品名の興味関心度が上がれば、買ってもらえる可能性も高まると捉えています。小売店の方だって、問い合わせが多い商品は気になりますよね。たとえばグミだと、「ハリボー」が検索される件数が非常に多いことがわかります。どんな商品があるのか、どこで売っているのか、味への評価などがたくさん出てきます。

 春日井製菓も、こういった興味や関心を持ってくれるお客様が多くなり、お店さんに「春日井製菓の商品を置いてよ」というご指名が増えれば、うちの営業チームも仕事がしやすくなると考えました。

徳力:これは会社に入る前に考えたんですか?

原:はい。まだ入るかも決まってなかったのですが(笑)。ただ、もし私が会社に入るなら、どんなメリットを出せるだろう、とさらに考えました。そして、「すぐ着手すべきこと」として、次の3つを考えました。

すぐ着手すべき!と考えたこと
・会社に興味を持ってもらう
・商品のおいしさを実感してもらう
・社員にワクワクしてもらう

原:せっかくおいしいお菓子を作っている会社に入るのだから、もっと多くの人にこの会社を知ってもらいたい。そして、やはり体験は重要ですから、うちのお菓子のおいしさを味わってもらいたい。そして、最後の社員にワクワクしてもらいたいというのは、まあ、せっかく異業界から来たわけですし、「この人となら、なんかオモロいことが起きそうだな」と思ってもらいたい、と思いました。

徳力:そして実際に入社されて、これらが「スナックかすがい」に繋がるのですね。ではいよいよ「スナックかすがい」についてのお話を伺いたいと思います。

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この記事の著者

吉田 朗子(ヨシダ サエコ)

アジャイルメディア・ネットワーク株式会社 マーケティング部

広告代理店とカナダでのワーキングホリデーを経て、2018年アジャイルメディア・ネットワーク(AMN)入社。AMNでは、マーケティング部に所属しながら”寄り添う企業として”をスローガンにしウェビナー、イベントなどを開催中。個人では保護犬のボランティアなどを行いながらより良い未来を模索している。

アンバサダープログラム事業部:https://agilemedia.jp/ambassador-program

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宮崎 綾子(ミヤザキ アヤコ)

編集者。編集プロダクション勤務を経て2009年に独立、“ひとり編プロ”アマルゴンを運営。PC・スマホ・ウェブ関連の技術&カルチャー書籍編集制作を中心に、PRコンテンツ企画など幅広く関わる。電子書籍の導入期にはImpress QuickBooksシリーズに参画。実績は https://amargon.net

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田口 和裕(タグチ カズヒロ)

タイ在住のフリーライター。ウェブサイト制作会社から2003年に独立。雑誌、書籍、ウェブサイトなどを中心に、ソーシャルメディア、クラウドサービス、スマートフォンなどのコンシューマー向け記事や、企業向けアプリケーションの導入事例といったエンタープライズ系記事など、IT全般を対象に幅広く執筆。著書に『できるfit メルカリ&LINE&Instagram&Facebook&Twitter 基本+活用ワザ』(インプレス・共著)、『ゼロからはじめるテレワーク実践ガイド ツールとアイデアで実現する「どこでも仕事」...

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MarkeZine(マーケジン)
2021/04/02 08:00 https://markezine.jp/article/detail/35817

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