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オールヴェルディで顧客・スポンサーに提案。東京ヴェルディのリブランディング戦略に迫る

2020/09/17 08:00

 プラスクラスの平地氏とともに、スポーツ業界のマーケティングの現状と課題、今後について探る本連載。今回はJリーグクラブとしての認知が高い東京ヴェルディが、創設50周年を機に行った総合クラブ化とリブランディング戦略について、同クラブのキーマン2名に話を聞いた。

目次

サッカーだけじゃない東京ヴェルディを目指す理由

平地:今回は、スポーツビジネスに特化したデザインファームのアマダナスポーツエンタテインメントで東京ヴェルディのブランディングを担当する伏見さん、そして東京ヴェルディのファンデベロップメント部のシニアディレクターである鈴木さんに話をうかがいます。

 まず、元々プロサッカークラブの印象が強い東京ヴェルディが、他のスポーツを含めた総合クラブ化を進めるようになった背景を教えてください。

伏見:東京ヴェルディのリブランディングを提案する中で、「50周年を迎える2019年のタイミングで総合クラブ化を進めたい」とお話しいただいたのがきっかけです。平地さんのおっしゃる通り、東京ヴェルディ=サッカーのブランドだと思われているので、より開かれたブランドであることを伝える必要がありました。

 また、総合クラブ化によるビジネスの多角化も推進したいという狙いがありました。様々なスポーツやビジネスとつながることで、様々な人が東京ヴェルディと関わりやすくなり、新たなビジネスも生まれやすいはずですから。

東京ヴェルディ クリエイティブセンター ブランディング担当 アマダナスポーツエンタテインメント 取締役 伏見大祐氏
東京ヴェルディ クリエイティブセンター ブランディング担当
東京ヴェルディ・バンバータ (ベースボールチーム) シニアマネジャー
アマダナスポーツエンタテインメント 取締役 伏見大祐氏

鈴木:東京ヴェルディは元々、社長の羽生英之がJリーグの活動方針にもある「サッカーだけでなく、他のスポーツにも気軽に参加できるような機会も多くつくっていきます」を重視しており、2001年にはバレーボール、2003年にはトライアスロンのチームを発足しました。その後もeスポーツ(2016年)やビーチサッカー(2017年)と、リブランディングを進める前から総合クラブ化を見据えた展開を進めていました。

 バレーボールチームやトライアスロンのチームを保有し、最近ではビーチサッカーチームの立ち上げ、eスポーツへの進出など多角的な展開を広げてきました。

 その中で、伏見さんからも話のあった総合クラブ化とビジネスの多角化を50周年のタイミングで本格的に目指すことにしました。そのため、元々進めていた計画に伏見さんなどのパートナーに参画いただいた形になります。

東京ヴェルディ ファンデベロップメント部 シニアディレクター 鈴木雄大氏
東京ヴェルディ ファンデベロップメント部 シニアディレクター 鈴木雄大氏

全チームの活動が「ヴェルディ」ブランドに見えるように

平地:総合クラブ化を進める中で、サッカーからバレーボール、ビーチサッカー、さらにはeスポーツまで、様々なスポーツを扱う東京ヴェルディとしてリブランディングを仕掛けるのは非常に大掛かりだと思います。

 具体的には、どのような組織体制のもと、リブランディングを推進していくのでしょうか。

プラスクラス 代表取締役 平地大樹氏
プラスクラス 代表取締役 平地大樹氏

鈴木:まず、総合クラブ化を推進する一般社団法人東京ヴェルディクラブを立ち上げました。その中にバレーボールやトライアスロンなど我々が保有するチームが吸収され、各スポーツにGMを置き、独立的に運営を行っている状況です。

 私が所属する東京ヴェルディは、男女のプロサッカークラブを運営する会社として一般社団法人とは別法人として動いています。また、軟式野球チーム「東京ヴェルディ・バンバータ」やビーチサッカーチームなど別法人が運営していたものは、一般社団法人と提携しています。

 このように、東京ヴェルディクラブを中心に総合クラブ化を推進する体制となっています。

平地:一般社団法人が中心に動いているんですね。リブランディングを通じて統一したのは、ロゴとユニフォームでしょうか。

伏見:そうですね。加えて、東京ヴェルディに所属するすべてのクラブ・チームにはフィロソフィー(理念)・ブランドルールを共有して、統一するようにしています。そして、そのフィロソフィーに共感できる方がGMに就任しています。

 さらに、クリエイティブセンターなる組織も新たに立ち上げました。この組織はすべての競技における制作物や情報発信の相談を受けています。そうすることで、すべてが「東京ヴェルディ」のブランド活動として見えるようにしているんです。

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