SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

MarkeZine Day(マーケジンデイ)は、マーケティング専門メディア「MarkeZine」が主催するイベントです。 「マーケティングの今を網羅する」をコンセプトに、拡張・複雑化している広告・マーケティング領域の最新情報を効率的にキャッチできる場所として企画・運営しています。

直近開催のイベントはこちら!

MarkeZine Day 2025 Retail

現在活躍しているマーケターのターニングポイント

ニュートラルにインサイトを探るべく支援会社一筋に BICP菅さんに聞く、支援会社マーケターのキャリア

デジタル領域に足を踏み入れさらに成長を加速

MZ:仙台で営業に携わった後は、どのような仕事を?

菅:その後は東京本社のサイバービジネス局というところに異動になり、様々な業種のインターネットマーケティングの戦略構築、コンサルティング業務を行っていました。2001年当時で30名くらいの組織で、営業・メディア・クリエイティブが揃っていたのですが、その後にネットバブルが崩壊したり黎明期ならではのトラブルが発生したりしました。加えて、大きな数字を残せなかったことから局の解散を言い渡されたんです。

 ただ、その後も営業局の立場でネットメディアのバイイングやネットサービスの開発に携わっていて、どことなくモヤモヤしている状況でした。

MZ:そのタイミングで転職を考えなかったんですか。

菅:正直このままデジタルに注力しない会社の方針なら辞めようと、退職届も出しました。ただ、そのときに社長から「菅君が考える総合広告会社のデジタルマーケティング組織の姿を考えてほしい」と言われたんです。そして、自分なりに組織の構想を描いて提出したところ、その組織の立ち上げが決まりました。30歳で起案して、そこから1年半くらいで最年少部長となり、37歳で最年少局長になることができました。

MZ:退職届を出したのに、残って最終的には局長になるまで残るのはかなり異例だなと思いました。どうしてそれだけの期間同じ会社に残るに至ったんでしょうか。

菅:元々、キャリア戦略を考えて積極的に転職をしていくようなタイプではなかったのが大きいです。そして、会社に対するロイヤリティは高かったため、「これから絶対に伸びるデジタル領域に今踏み込めればチャンスがあるのに」という思いがありました。実際に全社におけるデジタル広告の売上比率はかなり上がりましたし、総合広告会社の中でデジタルに強いイメージを作ることができたと思っています。

従来の広告会社を超えた支援ができる会社を設立

MZ:局長まで上り詰めて、順風満帆な中で2015年に独立してBICPを立ち上げられましたね。その理由を教えてください。

菅:マーケティングのデジタル化が進むにつれて、従来の広告会社の営業では広告主のニーズに応えられないと思ったのがきっかけですね。デジタル時代のアカウントプランニングができる集団を作るべく、BICPを立ち上げたんです。

 そして、デジタルオタクではなく、デジタルのリテラシーは持ちながらマーケティング戦略にもきちんと向き合える集団を作ろうと考えていました。デジタルマーケティングの専門部署が孤立するケースもある中で、マーケティング戦略×デジタル×プロデュースでクライアントにニュートラルに向き合えるパートナーを作るべく独立に至りました。

MZ:独立して社長になったことで、変化したことはありますか。

菅:会社を立ち上げたときは1人だったので、個人でどのような価値を世の中やクライアントに提供するか、考えるようになりました。組織にいたときはHowの中でどう差別化するかを考えてしまう場面もあったんですが、会社を立ち上げてからはなぜこの事業をしているのかというWhyを大事にするようになりました。

 実際にBICPの理念に共感してくれるクライアントやパートナー企業と一緒にお仕事ができるようになったので、理念の強さを感じましたね。

 また、社長になってからは資産で考えるようになりました。会社の管理職でもP/Lまで見ることはあっても、B/Sと呼ばれる資産の部分まで見て会社の将来を描くところまではできないと思っています。直近の数字だけではなくて、未来の資産の種まきも会社を立ち上げてからは意識しています。

次のページ
今の自分に少し負荷のかかるチャレンジを

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • note
関連リンク
現在活躍しているマーケターのターニングポイント連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

MarkeZine(マーケジン)
2020/10/02 07:00 https://markezine.jp/article/detail/34415

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

イベント

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング