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キリンビールに聞く、「一番搾り」のマーケティング戦略と新たなサンプリングの形

 ビール類市場は、新たな顧客開拓が必要な局面を迎えている。そうした中、好調な売り上げで推移しているのがキリンビールの主力ブランド「キリン一番搾り生ビール(以下、一番搾り)」だ。同ブランドは、定番商品でありながらも積極的なサンプリングも取り入れて拡大している。さらに同社は、新にニュースアプリ「SmartNews」のサンプリング広告施策を実施し、新たなブランド接点の創出に成功した。一連の施策について、「一番搾り」ブランド担当の岸川真氏とスマートニュースの植木裕之氏に聞いた。

好調を続ける「一番搾り」のマーケティング戦略

――はじめに、現在の担当業務についてご紹介ください。

岸川:「一番搾り」のブランド担当に就任して、1年ほどになります。それまでは8年近く営業として現場に出ていました。テレビCMをはじめとした広告メディアによる施策の策定から店頭POPや営業施策ツールの準備に至るまで、ブランドに関わるコミュニケーション全般が業務範囲です。

植木:私は、スマートニュースで広告営業のマネージャーをしており、食品・飲料業界様を担当しています。

――好調な売れ行きを続ける「一番搾り」ですが、その裏でどのようなマーケティング戦略を描いていらっしゃるのでしょうか。

岸川:戦略は非常にシンプルで、「おいしさ」に対して正面から向き合ったマーケティングをしようと、歩みを進めています。

 おいしさへのこだわりは、1990年の発売以来変わっていません。

 それは改良による味の進化だけでなく、コミュニケーションにも表れています。たとえばテレビCMは、正面からおいしさにフォーカスしたものにしています。当たり前のことと思うかもしれませんが、そうした一貫しておいしさを追求する様をお客様に共感いただけている点に、ビール類市場が停滞するなかでも堅調な理由があるのではと考えています。

キリンビール株式会社
マーケティング本部 マーケティング部 ビール類カテゴリー戦略担当 岸川真氏

植木:「一番搾り」といえば、名前に入っているように一番搾り麦汁だけを使った製法が特徴ですよね。その製法も含め、ブランドとして目指しているおいしさに向き合い、そこにポイントを絞ったコミュニケーションを展開されているんですね。

SNS拡散まで期待できる「SmartNewsサンプリング広告」の魅力

――今回「一番搾り」のプロモーションとして、「SmartNews」の広告メニューを活用されたとお聞きしています。施策の内容についてお話しください。

植木:ご利用いただいたのは、「SmartNewsサンプリング広告」というもので、「SmartNews」アプリの中でも非常に多くのユーザーからご支持をいただいているクーポンチャンネル上で、商品告知からサンプリング配布までを行えるメニューです。チャンネルページ上部に広告枠が出現し、ユーザーは商品を認知するとともにサンプリングの抽選に参加でき、当選すると提携しているコンビニエンスストアなどの店頭で引き換えが可能になります。また「抽選にハズレても、SNSでシェアすることで再抽選できる」機能があり、ソーシャルメディアでの拡散効果が期待できる特長もあります。

 今回の「一番搾り」では、当選した方にはコンビニで商品と引き換えてもらう仕組みで実施いただきました。

SmartNewsサンプリング広告概要

岸川:施策を実施する上での大きな目的は、お客様との新たなタッチポイントの創出でした。

 これまでにも、口に運んでもらうための色々な施策をやってきましたが、「SmartNews」は圧倒的にお届けできるお客様が多いところが魅力的でした。

――具体的にはどういう人達に届けられるのでしょうか?

植木:まず「SmartNews」はMAU(月間アクティブユーザー)が2,000万を超えており(2019年8月現在・日米合算)、なかでもクーポンチャンネルは1,000万リーチを誇る人気チャンネルです(2020年7月31日現在)。チャンネル全体でのクーポン利用回数は既に累計3億回を超えています(2020年8月17日現在)。

掲載面「クーポンチャンネル」の特長

 デモグラフィック属性で見ても、男女比率は半々程度、年齢構成もバランス良く利用いただいているので、数だけでなく多様なお客様との接点をもっていただけるようになっていると思います。

スマートニュース株式会社
広告営業Food&Beverage Team マネージャー 植木裕之氏

岸川:私自身もユーザーとして実感しているんですが、「SmartNews」って日常に入り込んでいますよね。アプリを起動させて、複数のチャンネルをまたいで見るのがルーティンと化しています。あれって何故ですかね?

植木:1日の流れを決める役割を担っているのかもしれません。ニュースアプリという性質上、定期的に決まったタイミングで見てもらうことが多いのですが、まずはニュースを見て、天気を確認して、クーポンなどのお得情報を見てその日のお昼ご飯を決めて……と情報に触れる流れができていることで、生活者の日常の導線に馴染むアプリになっています。

定番商品が何故サンプリングを行うのか

――キリンビール様はこれまでに沢山のサンプリングをされてきたと思いますが、それらの取り組みと「SmartNewsサンプリング広告」では、どのような違いがありましたか?

岸川:サンプリングの方法は店頭や店内で配るものやクーポンに特化したものなど様々ですが、「SmartNewsサンプリング広告」は他のサンプリングに比べ幅広い方にリーチできたことが大きな違いでした。

植木:実は我々としては、「一番搾り」のような定番ブランドがサンプリングすることに驚きを感じていました。新商品などの知られていない商品を訴求する伝統的な手法がサンプリングだと思っていたので。ただ今回ご一緒させていただき、定番品でも新たに試してもらう一歩をどう作っていくかに課題を感じていると知り、サンプリングの概念が広がりました。

岸川:とは言え周囲を見回してみて、ここまでサンプリングしている定番商品は珍しいとは思いますが(笑)。おいしさをより多くの人に商品を届けるためには、こうした施策が必要だと感じています。

 特にビールは嗜好品で1本200円近くするものなので、同じ商品を飲み続ける方が多く、ブランドスイッチは起きにくいものです。ただ、何かしらの理由で「一番搾り」を飲むのをやめてしまったけど過去に飲んでいた方や、何となく別の商品を飲んでいるけど「一番搾り」も好きだという方もいると思っていて、そういう方々に「一番搾り」を再発見してもらう機会が作れるのがサンプリングと思っています

コロナ禍でも考え方ひとつでブランド接点は広げられる

――今回の施策によって、どのような結果や学びが得られましたか?

岸川:抽選参加者数も店頭での引き換え率も、想像していた以上の結果となりました。Twitter上でも、「引き換えられた」「飲んでみたらおいしかった」というコメントが数多く見られ狙い通りの反響を得られました。「SNSでのシェア機能」の効果もあって「Twitterトレンド」にも入るなどの想定以上の成果も得られました。

 今の時代に合ったコミュニケーション、接点の作り方があることを発見できたのは大きな学びでした。スマートニュースさんには、ブランドのお客様を増やす新たな方法をご提案いただきました。

植木:コロナで生活様式が大きく変わったことで、ビールを飲むシーンにも変化が出ているはずですよね。

 そうした生活様式や環境、スタイルの変化にブランドとして新しいチャレンジを試みるキリンビール様の姿勢からは色々な気づきをいただきました。

 新型コロナの影響は「SmartNews」にもあらわれていて、ニュースへの注目度が高まっているからなのか、MAUも伸びています。生活者の情報接触の仕方も半年前とは大きく変わっている状況で、我々がお役に立てる部分がどこにあるのか改めて考えていかなければと思っています。

岸川:どんな状況にあってもビールを楽しんでもらいたいと思っていますので、今回のような施策で今後もブランド接点を広げていきたいです。

――そうやって沢山の変化が生じているなかで、今後の展望をどう考えているのか教えてください。

植木:スマートニュースには「世界中の良質な情報を必要な人に送り届ける」というミッションがあります。我々は広告のセールスチームではありますが、「広告も良質なコンテンツの1つとして成立する」と信じて仕事を進めています。ですからサンプリング広告も含め、お客様にとって良質で有益な情報を届けるという意味での広告を、クライアントの皆さんとともに成長させていきたいです。

岸川:「一番搾り」ブランドとしてやるべきことは、おいしさと正面から向き合っていくことです。その活動のなかで、今回の施策で終わらずに、ブランド成長のためにご一緒できることがあればやっていきたいです。

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2020/10/23 11:00 https://markezine.jp/article/detail/34529