広告代理店と共通のダッシュボードでレポーティング作業を軽減
またDatoramaの導入によって複数の広告代理店とダッシュボードを共有できるようになり、レポート作成業務が大幅に削減したという。その時々でダッシュボードを直接見に行けば、知りたいデータを知りたい粒度でリアルタイムに見ることができるようになったため、広告代理店や社内外のプロジェクトメンバーと円滑なコミュニケーションを図れる要因となっているという。
それに加え、同社の上層部にもDatoramaのアカウントを付与。上層部に上申するレポートを作成せずとも、リアルタイムな施策の遂行状況をウォッチしてもらえるようになった。
中でも、同社では定例会のやり方が大きく変わったと笹原氏は言う。
「今まで週一回の定例会で、現状の把握と次の打ち手について細かくすり合わせなければなりませんでした。今では、ダッシュボードにログインすれば広告代理店が入力した管理メモが日々更新されています。どのような戦略でどうアクションをしたのかDatoramaのダッシュボードで把握できるため、状況把握に割く時間が減り、これからの戦略企画・立案に時間を使えるようになりました」(笹原氏)
同社のダッシュボードにログインすると、「主要KPI Overview」として、見るべき指標が一覧でずらりと表示されている。中でも、獲得効率とCPRについては特に重要なので、すぐ目につく位置に置いている。このOverviewによって、施策の遂行状況を俯瞰できるようになったという。
さらに、知りたいデータを過去にさかのぼって分析できるようにもなり、より長期的な視点で戦略を立てられるようになったという。担当者が変わったときの引き継ぎも容易になったそうだ。
同社の獲得施策には様々な広告代理店が関わっているが、主幹となる広告代理店を1社定めており、その広告代理店を中心にダッシュボードの管理や何かあったときの対応などをしてもらえるようにしている。また、広告代理店に急を要するレポート作成依頼をする必要がなくなり、同社にとっても、広告代理店にとっても心身両方のストレス軽減に貢献している。
今後はDatoramaによって獲得系マーケティングのさらにリアルタイムな運用・可視化を実現し、完成形に近づけることを目指す。それに加えて、テレビCMやPR、店舗売り上げといった他部門が管掌するデータとも統合し、全社的なマーケティングの最適化を目指したいと意気込んでいる。
Datoramaを導入してまだ半年足らずだというが、日々ダッシュボードや見るべき指標について検討を繰りかえしながらブラッシュアップを続けている同社。自社で解決できない問題は、広告代理店を中心としたパートナー企業の力を借りたり、セールスフォース・ドットコムのカスタマーサクセスチームに伴走支援してもらったりしながら、より良い運用を行っていく。
そして現在の部署で着実に成果を出しながら、今後は少しずつ他部署へも影響力を広げていくことを狙う。ポストCookie時代の新たなデータ活用術として、ひとつの視点を提供してくれるだろう。