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フェリシモ「クラスター&トライブ戦略」に学ぶ、マーケティングDXの取り組み方

部署を越境した業務プロセス改善にも着手

MZ:RPA「Brain Robo」の活用についてはいかがでしょうか。

吉川:Brain Roboに関しては、業務プロセスの改善と効率化を目的に活用しています。弊社では複数のITシステムが多数存在し、システム間の連携を人の手で行うなど「日常的な業務が煩雑化する」という課題が頻出していました。これにより、業務の属人化が進み、システム同士の連携も難しい状態でした。

 システム導入によってある特定の業務自体が単純化されても、システムへの情報入力のためのファイル形式変換やシステム間の連携などの業務を行うのは結局“人”でした。弊社の社員がその単純作業をやり続けることが果たして正しい姿なのか。思い悩むことが多くありました。

 そこで、属人化した業務をRPAが代替できるようなオペレーションを構築すべく、全社横断型プロジェクトチームを発足し、ブレインパッドさんとも協力しながら、様々な業務の効率化、自動化を進めてきました。たとえば、商品データの自動登録、カタログやWEBサイトの自動校正、販売実績データやお客さまアンケートの自動集計の手助けなど様々なシーンの業務をRPAによって自動化できています。

RPA導入がもたらしたメリット

MZ:近藤さんにうかがいますが、RPAの導入はマーケターにとってどのようなメリットをもたらすのでしょうか。

近藤:吉川さんの話にもありましたが、マーケティングDXを推進する上で欠かせないCX(顧客体験)とEX(従業員体験)の両方を向上させる“きっかけ”ができる点です。DXを推進する際はCXを改善することに目が行きがちですが、フェリシモ様は社内プロセスの改革を通じてEXにも着手されました。様々な属人業務をデジタルの力で代替し、業務負荷の低減で生み出した時間を「顧客に寄り添う施策アイデア」のワークに充てています。

 また、マーケター個人の「仕組み構造力」が鍛錬されるなと思います。RPAの導入では、「デジタルとヒトが担うべき役割の分別」を行うため、自身の業務自体を俯瞰して設計する「仕組み構造力」が養われます。

 デジマツールが複雑に絡む時代に、仕組み構造力を持っていることは、マーケターとして非常に価値が高い。今後、この能力の有無がキャリアパスの中で差別化となる時代が来るのではないかとも感じています。

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年間数千時間の業務時間を削減

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MarkeZine編集部(マーケジンヘンシュウブ)

デジタルを中心とした広告/マーケティングの最新動向を発信する専門メディアの編集部です。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/06/14 10:00 https://markezine.jp/article/detail/36286

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