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動画制作未経験でもCPAを4分の1に削減!ベネッセが取り組む動画制作のインハウス化に直撃

インハウス化を進めるにあたり、直面した2つの壁

――クリエイティブのインハウス化をどうやって進めてきたのか、具体的に取り組まれた内容を教えていただけますか。

上野:まずはクリエイティブ制作の内製化のために、社内のクリエイティブ運用体制を見直しました。

 弊社では従来からブランディングを重視しており、ブランド管理を行う体制が整っていましたが、旧来のマス広告の審査フローに基づいたものでした。そのためパフォーマンス重視のスピーディーな広告PDCAを回していくための、運用型広告の量産クリエイティブを素早く承認していくための簡易的なクリエイティブ審査フローがなく数週間かかることもありました。広報・ブランド課は既存の体制の中で最大限スピーディーに対応してくれていましたが、インハウスでの運用に必要なクリエイティブの量産・PDCAのスピード感を担保するためには、新しい体制の構築が必要でした。

 先ほどの課題を数ヵ月かけてようやくクリアにしたと思ったら、今度は各事業部との広告運用視点のすり合わせという新たな課題に直面しました。クリエイティブを作るとき、我々はパフォーマンスに重きを置きがちですが、事業部側はブランドの見せ方にこだわりたいという違いがありました。マス向けブランディングとパフォーマンス広告のクリエイティブの視点を擦り合わせ、目線を合わせてクリエイティブのPDCAをスピーディーに進めていくために、パフォーマンスとブランド目線のバランスを調整してインハウスでのクリエイティブ・運用を実現するのに苦労しました。

リチカのフレームワークで、組織内の意思統一をすることに成功

――インハウス化の課題に直面した状況の中、どのように解決したのでしょうか。

上野:こうした状況を打ち破ってくれたのが、リチカ様が数多くの動画クリエイティブを制作してきた実績をもとに作成したフレームワーク「AIBAC(アイバック)」でした。

 クリエイティブを検証して改善するべきものさしが得られたことで、社内に共通言語ができました。その結果、共通言語を軸としたクリエイティブ設計・制作が可能になりました。

クリック/タップで拡大
AIBAC(アイバック) クリック/タップで拡大

上野:ここまでで約半年かかってしまったものの、運用を開始してからはいくつかの案件で試しに作って運用してみることができました。そのクリエイティブの成果を各事業部に共有し、「使ってみたい」という声を少しずつ拾いながら、約1年間かけて現場全体で使ってもらえるような土壌を整えていきました。

制作する動画は広告で使うものが中心ですが、使っていくうちに活用の幅は広がり、社内の考え方も変化していきました。導入前はクリエイティブ制作をインハウスで行うことで、広告運用を効率化することをメインで考えていましたが、今はDX推進の機会として動画を中心に何ができるのかを探していくフェーズに移ってきたと思っています。

――「リチカ クラウドスタジオ」導入企業にはリチカのカスタマーサクセスがつくそうですが、どのようなサポートがあったのでしょうか。

上野:定例ミーティングにて、広告PDCAの伴走や、他社事例の共有や成功ナレッジの共有などをしていただきました。

 取り組むうちに複数の事業部が連携し、関係者から出てくるアイデアの数も増えました。問題点が発生すればカスタマーサクセスの方が細やかにくみ取ってくださり、できることを考えてくださいました。動画領域に限らずご提案をいただくこともあり、手厚いサポートが受けられているので信頼を寄せています。

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動画広告でCPAが4分の1になった理由

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この記事の著者

畑中 杏樹(ハタナカ アズキ)

フリーランスライター。広告・マーケティング系出版社の雑誌編集を経てフリーランスに。デジタルマーケティング、広告宣伝、SP分野を中心にWebや雑誌で執筆中。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/08 11:00 https://markezine.jp/article/detail/36310

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