“最適化”とはマイナーチェンジをしていくこと
自動車の世界では「フルモデルチェンジ」とか「マイナーチェンジ」という言葉がある。車の部分的なモデルチェンジのことをマイナーチェンジと呼び、デザインや性能・仕様が大きく変わることをフルモデルチェンジという。
それでは、なぜ、自動車会社はマイナーチェンジを実施するのか?理由は簡単、「フルモデルチェンジ」を毎年するよりも、市場(消費者)の反応を見ながら少しずつ「マイナーチェンジ」をしていった方が、“圧倒的にリスクが少ない”からである。少しずつ改善をしていったら性能は確実に上がり、売り上げも極端に落ちることはない。よく考えてほしい。自動車に関わらず、“世の中のほとんどのもの”は「最適化」、つまりは少しずつの「マイナーチェンジ」により進化(効率化)されている。スポーツチームであれ、会社組織であれ、コンビニの陳列であれ、自動販売機の中身であれ、テレビ番組の編成であれ、女性の化粧であれ、ファッションであれ、水商売であれ、世の中のすべてのものが、少しずつ改善させていくという「マイナーチェンジ」を繰り返しながら、世の中のさまざまなニーズに応える進化を続けている。進化をとげるにはこの「マイナーチェンジ」は必要不可欠なのだ。
しかし、世の中のあらゆるものが「マイナーチェンジ」で進化されているのに、未だに“広告業界”だけは、「フルモデルチェンジ」を繰り返している。「フルモデルチェンジ=すばらしい事」とされ、みんながみんな“新しさ”だけを追求している。キャンペーンが変わるたびに“新しいクリエイティブプランを”、キャンペーンが変わるたびに“新しいメディアプランを”と、常にすべての作業が「フルモデルチェンジ」されていっている。広告主が新しさを求め、代理店も新しさを提案したがるからである。
ただし、レスポンスが全てであるインターネット広告では「フルモデルチェンジ」はご法度だ。絶対にやってはならない。フルモデルチェンジを毎回行うという事は、毎回全ての情報をリセットする事になる。つまりは毎回ノウハウを全て捨てる事になる。これでは十年経っても獲得効率の改善などはできない。一発勝負の連続にしかならない。このことを広告主と代理店の両社がしっかり理解しない限り、インターネット広告では永遠に成功できない。
インターネット広告における「最適化」も、結局は「マイナーチェンジ」を継続的に行うことなのである。“効果測定システム”にてレスポンスデータをよく分析し、中期的な視点でクリエイティブプランやメディアプランを少しずつマイナーチェンジしていくこと、つまり少しずつ改善していく事が「レスポンス最適化(DRO)」であり、あなたのインターネット広告キャンペーンの獲得効率を劇的に改善させるために一番“確実”および“堅実”な方法なのである。
