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「なんでもやってる会社の解像度を高める」DMMが初のコーポレートCM、その詳細と結果に迫る

15パターンのCMクリエイティブを内製

MZ:では、CMのクリエイティブの内容について教えてください。

塩谷:今回は複数の事業を紹介するクリエイティブを15パターン制作しました。最初はあまりDMMのイメージがない消防車両や農業などの事業から3つをピックアップしてクリエイティブを制作する予定でした。しかし、それでは「DMMがなんでもやってる」イメージが伝わりにくく、消防車両の会社、農業の会社と勘違いされるリスクもありました。

 そのため、14事業分のクリエイティブを用意し、さらに1秒ごとに事業内容が切り替わる「なんでもやってるDMM編」というクリエイティブも制作しました。また、すべて15秒尺で作ることで、15秒で消防車両編を流した後に残り15秒でなんでもやってるDMMが流れるといった構成も可能にし、DMMの多彩な事業と新規事業の認知を促せるクリエイティブが用意できました。

 また、外注で15パターン作るとコストがかかり制作管理も大変になることが想定されたので、弊社のコーポレート室のクリエイティブ制作チームに協力をお願いしました。インハウスによる制作だったからこそ、15パターンのクリエイティブ制作が実現できたと思います。

MZ:しかし、15パターンある広告をどのように出し分けていったのでしょうか。

塩谷:期間ごとに素材を切り替えながら、出稿と配信を行っていました。12月初旬は7パターンで展開し、12月中旬以降に残りの8パターンを順次出稿した形です。常にメディアプランを設計しながら、並行してクリエイティブの用意も進めていました。

社内外から大きな反響を獲得

MZ:CMによる反響はいかがでしたか。

塩谷:社内からの反響が特に大きかったですね。弊社の経営層がお客様とお会いしたときに「CM見たよ」と言われることが増え、社内アンケートでも「ターゲット(経営層やビジネスパーソン)に見たと言われた」との回答が約6割となりました。また、弊社の事業責任者や営業担当向けに別途アンケートをとったところ、「経営者や管理職など決裁権を持つような方から見たと言われた」という回答が半数以上集まりました。

 これらの結果から、社内では今後も続けてほしいという意見がとても多く、様々な事業における営業活動のフォローになったと考えています。

 その他にも、テレビCMに関するリリースを弊社の人事がTwitterで拡散したらカジュアル面談の問い合わせが数十件くるなど、様々なところで反響があったと聞いています。

馬場:DMMでは2009年ごろからタレントさんを起用したクリエイティブが多く、非常に認知度は高まったものの、タレントさんのイメージが先行してしまう懸念もありました。その中で、今回はDMMの事業にフォーカスしたCMで成果を上げることができたので、これはとても大きな成果だと考えています。

武井:今回の施策では特設サイトに導線を引いていたのですが、サイト内のクリック状況を見ると、コーポレートへの問い合わせをクリックされている方も多く反応がありました。

次のページ
初のコーポレートCMを行って得られた気づきとは?

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/07/01 09:00 https://markezine.jp/article/detail/36622

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