「送信するデータ量」によって、CV計測数に17%もの差が
――データ量と成果の関係について、詳しく教えていただけますか。
横溝:CAPIでコンバージョン情報を送信する際には、利用者のプライバシー保護の観点から、広告主様側でオプトインの取られた情報のみを送信いただいております。その際に、可能な限り送信いただくデータ量を増やすほどシステムが学習し、より最適化の精度が高まります。
そのためデータ量を増やすべく、我々もサポートに入りながら検討を進めていったのですが、非常に前向きに取り組んでいただいたおかげで、かなりデータを増やすことができました。
今回データを増やした場合と、増やさない場合のA/Bテストを実施したのですが、最終的に増やした場合のCV計測数は17%増、CPAは15%削減とかなり差が開く結果でした。
アッパーファネルでの活用が次のミッション
――Cookie規制への対応はこの先も継続されることと思います。今後の展望や、今回のお取り組みを踏まえた学びについてお話しください。
藤巻:Cookie規制のみならず、今後もアドテクでは新しいテクノロジーや思想が生まれると思います。めまぐるしく変化していく時代において、顧客体験を最大化させていくために重要なのは、我々が必要な変化に適応していくことです。今後も前例のない課題に対して積極的に取り組んでいくことによって、社内の学習のスピードも早めていきます。
曳地:今回の取り組みを通じて、Cookieレス時代が到来した後も今あるデータを使って正確な予測をしていけると確信しました。
ですがCAPIを実装したらそれで終わり、ということではなく、今後もユーザーが最も安心できる形で広告配信できるよう、新しいソリューションの模索と実践を継続していきたいです
Zhang:これまで私が所属するチームでは、Facebookでの広告配信をロウワーファネル向けのものとして活用してきました。ですがこれからは視点を変えてブランドチームと連携しながら、アッパーファネルにおいても有効に使っていきたいと考えています。
横溝:当社では、プライバシーとパーソナライズされた広告は必ずしも対立しないと考えています。どちらも両立させた上で、広告主様と利用者に価値提供できる取り組みを続けていきます。
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