アフターコロナでもマスクで隠したい
現在はコロナ禍において、マスク着用が必要に迫られている状況ですが、コロナウイルスの流行が終息して、着用が必要なくなった後も、マスクを活用したいか聞いてみました。その結果をグラフにし、性世代別で表したものが以下のグラフです。

「習慣的に活用する」「時々活用する」とあわせると、全体では59.1%が活用すると回答しています。特に女性の割合が高く、Z世代では71.7%、Y世代では71.6%、X世代では75.8%もの人が、今後も活用するとしています。多くの人がマスクで得られるメリットをもう手放せないと感じていることがわかります。
マスクはコミュニケーションを変化させた
今までの結果を踏まえ、総合的に考えてみると、マスクは人と人との距離感やコミュニケーションを変化させたといえるのではないでしょうか。
マスクで顔の下半分が隠れると感情も隠せるため、人と接する際にも必要以上に表情を作らなくてよくなりました。笑っていてもいなくても、相手からは分からないからです。それによって人に気を遣わなくてもよくなった・楽になったと感じる方も多いことがわかりました。一方で、表情が分からない相手には話し掛けづらい、コミュケーションが取りづらくなったと感じる方もいます。
こういった人々の心理から、コミュニケーションは簡素化してきているのではないかと思います。そして、そこにメリットを感じている人が多いことも事実です。無駄なコミュニケーションを省いて自分の内にこもることができるといえます。
アフターコロナに消費者が求めるものとは?
これらを踏まえて、アフターコロナに消費者が求めるもの・コミュニケーションとはどんなものなのでしょうか?大きく3つあると考えます。
1.省コミュニケーション
マスク生活が続き、コミュニケーションが減少した状態に慣れた人々は今後もそれを求めるのではないでしょうか。スーパーでの買い物や通院などの日常的な行動の中でできるだけコミュニケーションを省エネしたい。接触や会話は必要なく、最低限で済ませることがラクだと感じる。事務的な連絡であれば、対面ではなくオンラインで十分であり、移動の時間もカットできて効率的である……などといった流れは今後も加速していくと考えられます。
2.身だしなみを省略したい
今まで、身だしなみについては、面倒だと感じつつも、人前に出るために必要なことであったため、やむなく行っていた面もあったかと思います。しかしマスクがあれば、身だしなみは省略できます。時短になり、省エネできることで、その分、時間や生活、気持ちにゆとりができて楽になります。
特に女性は「化粧」というハードルがあったからこそ、マスクによる変化が顕著に結果として表れたといえます。家の中と外を分けず、家の中で過ごしている状態のまま、外に出られるような時短商品・サービスは今後も求められていくと思います。
3.コンプレックスを隠したい
これは女性、特にZ世代の特徴といえますが、人と話す時に自分の嫌な部分を隠したいという気持ちがうかがえます。自分の気になる部分を隠すことで人の目を気にせず安心して話ができるのです。インタビューでは、マスクとメガネをセットで使用すると、メガネが曇って面倒だという声や、見た目が気になるといった声も多くあがっていました。メガネや帽子とセットで使っても違和感のないマスクなど、隠したいニーズを満たす商品は需要があると考えられます。
企業は、アフターコロナでも、こうしたトレンドが今後も継続していくことを視野に入れ、商品・サービス、コミュニケーションを考えていく必要があるといえるのではないでしょうか。