コロナ禍でのグローバルリサーチ
長引くコロナ禍において、海外出張や海外視察のままならない状況が続いています。また、渡航した駐在員も海外現地の医療体制の逼迫を受けて、日本に一時帰国する例も相次いでいます。そのため、海外出張や海外駐在員を介した海外生活者に関する生の情報の取得が難しくなっています。
その一方で、新興国におけるインターネットアクセスや識字率の低さという壁が立ちはだかっていたグローバルリサーチにおいて、インタビューはリモートに、書き取り式のアンケート調査はオンラインアンケートに切り替わるなどデジタル化が加速しています。
このような環境下において、いち早くコロナ禍の影響を脱し、経済的な成長を続ける国が中国です。中国の1人あたりGDPは2020年時点で約10,000USD(世界銀行)ですが、このような平均を示した数字だけで中国の生活者を捉えると、経済発展著しい中国の生活者の実態を見誤ることにつながります。
今回は、弊社が保有する住居内の360度画像データから中国生活者の暮らしぶりを浮き上がらせたいと思います。特に、本分析では中国でも最も経済発展を遂げている上海の生活者に迫ります。