CDPで顧客アプローチもパーソナライズも自在に
消費行動がデジタルシフトする中で、マーケティングに関するあらゆるテクノロジーを包含するマーケティングテクノロジー(MarTech)。中でもCDP(Customer Data Platform)は、バラバラに管理され分断されていた消費者情報が統合できるのが特徴だ。顧客へのアプローチの一元化や、高度なパーソナライズオファーの提示、高度なデータ分析が1ヵ所で行える。
このように同じデータソースで、SMSを使ったマーケティングとAIなどを使った高度な拡張分析ができるのだ。しかし、単に社内に散らばるデータを1ヵ所に集めてBIで見える化するだけであればCDPである必要はない。ニーズを把握して、どういったツールが必要なのかを見極める力が求められる。
またCDP、DMP、DataLakeなどデータ基盤の発展とともに、ウェブトラッキング、メール、APIを中心とするMAの活用も進んだ。BtoB向け、BtoC向け、大規模なデータハンドリングなど、それそれ役割が明確に分かれている。そしてDWHに蓄積された顧客マスタ、購買履歴データなど、過去の莫大なデータを一貫して施策に活かす場合はキャンペーンマネジメントが採用されている。
近年、外資系ベンダーの大型M&Aによりツールの統合が進み、MAとキャンペーンマネジメントの統合も進んでいる。ベンダー各社の役割分担や得意不得意を理解し、自社のニーズを考えて、ツール選定をすることが重要だ。
アナリティクスツールを選ぶときのポイント
アナリティクスについて「(顧客から)分析ツールを使いこなせず、ツールが悪いのかデータが悪いのかもわからないと相談を受けます」と東氏。まずは分析対象を3つに分類することでデータ保持の仕方が変わると解説した。また、その考えた分析対象に対して何をするかといった分析のタイプを知る必要があると続けた。
こうして、どのデータに対してどの分析手法を選択するかを考え、ようやく次のステップに進むことができるのだ。