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テレビ中継での広告露出と視聴反応の可視化

スポーツ中継番組におけるブランド広告露出量と視聴データの分析

 スポーツ中継番組の中で、どれだけブランドが露出したかを調べる方法については前述したが、この他にもどれだけの視聴者が番組に接触したかという情報も必要となってくる。そこで今回はマーケティング利用の許可を得て収集されたスマートテレビ視聴データMedia Gauge®TV(※1)の視聴ログデータより、どれだけの視聴者が該当番組に接触したかを調べることとした。

 図表2はあるスポーツ中継番組における接触率と、動画解析技術を用いて検出したブランド露出量を掲示したものだ。

図表2 自己学習型の深層学習によるブランド広告検出能の変化
図表2 自己学習型の深層学習によるブランド広告検出能の変化

 接触率は視聴ログデータ内で該当番組を視聴した人の割合で、ブランド露出量はスポーツ中継動画内に露出したブランド広告の大きさを面積(cm²)で表現したものである。

 番組の開始直後と終了間際でブランドAとブランドBのブランド露出量が増加しているのがわかり、番組後半では接触率も増加していた。この番組では番組後半になるにつれて視聴者が集まっている状況であるため、そのタイミングで露出したブランドは効果的に視聴者へアピールできたことになる。

 今回分析したスポーツ中継番組に関しては、中継番組への接触率が高くなる場面でブランド広告を比較的多く露出できていたことから、スポンサー側でも事前にどのタイミングで、どこにブランド広告を出すべきかを把握していた可能性があり、効果的にブランド露出ができていたと言える。

 従来は番組全体の接触率で投資対効果を把握することも多くあったかと思うが、図表2のように時系列で接触率とブランド露出を測定することで、より正しく投資対効果を測ることができるのではないだろうか。

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どれだけの視聴者がどれだけテレビ画面に注目しているのか?

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この記事の著者

伊藤 友治(イトウ トモハル)

株式会社インテージ 事業開発本部 先端技術部 製造小売業、専門商社を経て、インテージに入社したデータサイエンティストです。主にマーケティング課題解決に対して、所謂データサイエンスの力でお手伝いしてきました。現在、画像解析系のAI技術をマーケティング領域で利活用すべく、いくつかのプロジェクトを担当してい...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2021/11/29 09:30 https://markezine.jp/article/detail/37822

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