セブン‐イレブンだけじゃない!外部加盟店約90万ヵ所の決済サービス
MarkeZine編集部(以下、MZ):まずは、皆さまのご経歴と現在の業務領域についてお教えください。
百田:私は元々、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンに入社し、長らく営業部門におりました。
加盟店様の経営等をサポートするカウンセラーや、新規出店計画を担うリクルートフィールドカウンセラー、マネジャーなどを経験した後、2015年に株式会社セブン・カードサービスへ転籍となりました。以降は電子マネー関連の業務を担当し、現在に至ります。
百田:我々が所属する電子マネー業務推進部は、nanacoが使える加盟店の拡大や利便性向上・nanacoポイントの提携と利用促進などが主なミッションです。最近のトピックスとして、2021年10月からApplePayでもnanacoが使えるようになり、セブン‐イレブン、イトーヨーカドーはもちろん、外部の加盟店様を含め約90万ヵ所でより便利に使えるようになりました(2022年1月末現在)。
現在その中でも重要なミッションが、nanaco加盟の認知向上です。nanacoは会員数7,500万人を有する電子決済サービスです(2022年1月末現在)。ところが、セブン‐イレブンでの利用イメージが強く、他のお店でも使えることが意外に知られていません。マクドナルド様や吉野家様、ユニクロ様などの店舗でも使え、ポイントも貯められる、という認知を高めていく必要があります。
田中:私はジー・プランという会社で、プラットフォーム事業に携わっています。
セブン・カードサービス様のような企業様と、外部加盟店様とのポイント交換提携を、我々のプラットフォームを介して行うのが主な業務です。
お客様は大手企業のマーケティング部門や、ポイント推進業務を担当されている部門の方が大半です。企業間のポイント提携は、システム面や運用面において大変な部分が多いため、プラットフォームを介して黒子的にお手伝いするのが我々のミッションとなります。
お客様がnanacoポイントを取得できる機会を増やしたい
MZ:「ポイ活」という言葉が一般化し、ポイント活用の流れが広がっているように感じます。ポイントを提供される企業側としての所感をお聞かせいただけますか。
百田:ポイ活のように、ポイントが付与される機会をうまく活用し、集めたポイントによって次の購買を行うお客様が増えた認識です。
ポイントの流通や市場規模が拡大する中で、我々には抱える課題がありました。そもそもnanacoポイントは、「決済によってポイントがもらえる仕組み」です。個々の消費のみではポイントが貯まりにくいというご意見もあります。
一方で、決済によるポイント取得以外に、ポイント自体をマネタイズされている他社サービスが増えています。セブン‐イレブンが販売している飲料に、他社のポイントがつくキャンペーンが展開されるような状況を変えたい、という想いがありました。
セブン‐イレブンやイトーヨーカドーを利用されるお客様は、nanacoポイントを好んで集めてくださっている方が多い印象です。キャンペーンでもらえるようなポイントも含め、nanacoポイントに一本化する方が、消費者のメリットにつながりやすいのではないか、と考えました。
そのためには、お客様がnanacoポイントを取得するための間口を、いかに広げるかが重要です。様々なキャンペーンや景品の中にnanacoポイントを入れ込めないか、キャンペーン参加者がnanacoポイントを受け取るためのわかりやすい流れを作れないかと考え、そのための課題解決として、今回の「nanacoポイントコード」が生まれました。