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コールセンターの新常識!ビジュアルIVRで実現するCX向上と効率化(AD)

コールセンターが抱える課題を解決し、 顧客体験を向上するソリューション、 「ビジュアルIVR」とは?

 あらゆる接点で、顧客の望むタイミングで、最適な情報を提供しながら顧客と関係を深めていく。顧客中心のマーケティングの重要性は長く説かれている。顧客の声に直接対応するコールセンターは重要な顧客接点の一つであり、顧客体験の向上・満足度の向上が求められる。現在コールセンターが抱える課題を解決しながら、それらに寄与するソリューションが「ビジュアルIVR」だ。その概要を、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社の担当部長 福谷氏、プロダクト担当 酒巻氏が解説する。

コールセンター業務3つの課題

 ビジュアルIVRが需要を高めている背景には、現状のコールセンター業務が抱える3つの課題がある。大きくまとめると「人員不足による応答率の低下」「シニア世代のデジタルシフト」「活用されないデジタルチャネル」だ。

 労働人口の減少によって今後中長期的に人員不足になっていくことは事実であり、それによって応答率が低下してしまう懸念がある。NTTコムリサーチの調査では、「コールセンターに電話をかけたがつながらず困った経験」が「ある」と回答したのは74.3%。つながらなかった場合に他のチャネルに誘導する必要があるということがわかっている。

 コールセンターの人員不足を補うためにも、シニア世代のデジタルシフトは重要だ。前述の調査によると、シニア世代においても一定割合が電話をかける前にWebでの解決を試みていることがわかっている。ただ、そこで答えが見つけられないため、50.9%以上が困った経験をしているという。いかに解決までスムーズに導くのかが課題であると言える。

 「活用されないデジタルチャネル」というのは、公式サイトのFAQやチャットボットなど、既に課題解決のためのチャネルを用意しているが、導線設計がうまくいかず、顧客がそこまでたどり着けていないがゆえに、使われないということだ。

顧客それぞれの最適な解決方法へ導く「ビジュアルIVR」

 これらの課題を解決し、顧客の自己解決能力を向上させていく手助けをするのが「ビジュアルIVR」である。福谷氏はその仕組みを次のように語る。

 「ビジュアルIVRとは、お客様からのお問い合わせを最適なチャネルへ誘導し、解決手段へ導くハブ、ゲートウェイだとご理解ください。今までのコールセンターは、コール数の拡大に伴い音声応答装置(IVR)を導入し、入電を受け付けて最終的にはオペレーターへつなげるフローが一般的でした。そのため、対応能力は電話回線数とオペレーターの数で決まってしまっていました。『ビジュアルIVR』では、電話からのお問い合わせを、最適なWebコンテンツ・チャット、問い合わせフォームといった複数の対応手段へとお客様に合った形で誘導します。これらを、ショートメッセージ経由で選べるようにすることで迅速な解決を図ります。これによって対応品質向上、オペレーター人材不足への対応、デジタルシフトを促進することができます」(福谷氏)

ショートメッセージサービスを活用してURL 送信を行い、顧客をビジュアルIVR へ誘導し、自己解決へ導く
ショートメッセージサービスを活用してURL 送信を行い、顧客をビジュアルIVR へ誘導し、自己解決へ導く

24時間対応で顧客満足につなげ、コールセンターDXを実現に導く

 また、ビジュアルIVRの導入により、24時間の問い合わせ対応が可能となり、顧客接点を拡張できるとともに機会損失を防げるというメリットがある。

 「この仕組みであれば、営業時間外にかかってきた電話でも、自動音声でショートメール経由のご案内をすることで対応できます。ご案内後、そこから飛んだFAQでも答えが見つからなかったり、チャットボットで解決できなかったりしたら、Webフォームからお問い合わせいただく形を取ります。フォームから問い合わせを受け付けられれば、休日明けのコール数が減らせます。マーケティングの観点でも、データを蓄積・活用するチャンスになります。お客様の都合に合わせたお問い合わせをしていただけるとともに、コールセンターの対応品質の向上にもつながります」(福谷氏)

写真左よりNTT コム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社 担当部長 福谷 圭司氏、プロダクト担当 酒巻 雄一氏
写真左よりNTT コム オンライン・マーケティング・ソリューション株式会社 担当部長 福谷 圭司氏、プロダクト担当 酒巻 雄一氏

 また、24時間受付を実現することによって顧客満足度にも寄与する可能性があると酒巻氏は補足する。

 「営業時間外に電話をかける人の多くはWebチャネルに誘導してくれたら助かると考えています。この部分の需要を拾えるのがビジュアルIVRです。また、電話される方は、問題解決ももちろんですが、潜在的には不安を解消したいという思いを持っているので、問い合わせフォームなど電話以外の方法でも自分の思いを伝えられることで、すぐに問題が解決しなくても安心を得られます。これは企業や商品のイメージにプラスに働くでしょう」(酒巻氏)

 問い合わせのWebポータルとして、複数チャネルのハブとなる「ビジュアルIVR」は、その導入においても、新たにチャネルの導線をつくる必要はない。既存のチャネルを生かしたまま導入できるところは大きなポイントだ。

 また、ビジュアルIVRは、コールセンターのDX化にもつながる可能性が高いという。横軸をボイスとノンボイス、縦軸が有人と自動で分けたマトリクスを示しながら福谷氏は解説した。

コールセンターのDX 化第一歩としてのビジュアルIVR 導入
コールセンターのDX 化第一歩としてのビジュアルIVR 導入

 「従来のコールセンターは左下の「ボイス」であり「有人」の象限だったと思います。そこからDXするためには、右上へと移行する必要がある。そこへスムーズに誘導していくものがビジュアルIVRです」(福谷氏)

 例えば、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、旅行業のコールセンターはキャンセル対応などに追われ、トラフィックが増大した。こうした急な変更にも対応しなければならない事態が続いている現状で、ビジュアルIVRのニーズは加速度的に増えてきているという。

「柔軟性」「機能性」「手軽さ」という3つの強み

 実は、「ビジュアルIVR」自体は「チャットボット」と同様に一般名称だ。では、NTTコム オンライン・マーケティング・ソリューションが提供する「ビジュアルIVR」はどのような特徴があるのだろうか?

「弊社には『モバイルウェブ』というプラットフォームがあります。この中に『ビジュアルIVR』を備えており、電話問い合わせにおける課題に対応しています。お客様が電話をかけ、音声ガイダンスに従って操作すると、SMS経由でビジュアルIVRのURLが送られてきます。それをタップすると、Webサイトが表示され、『Webでの手続き』『折り返し電話予約』『チャットでのお問合せ』『メールでのお問合せ』『電話でのお問合せ』という中から簡単に選択できるUIになっています」(酒巻氏)

 モバイルウェブにおけるビジュアルIVRの特徴は大きく3つある。1つ目は、コールセンターの特徴に応じて自由に画面を設定できるレイアウトの「柔軟性」だ。HTML 1行でボタンを設置することができるため、キャンペーンなどコーポレートサイトでは即時の対応が難しい細かいイベントについても、タイムリーな対応が可能だ。

 2つ目は、フォームの作成・アクセス数の把握など「充実の機能」だ。折り返し電話予約フォーム、メールフォーム、アンケートフォームなど複数のフォームが作成でき、さらにページごとのアクセス数をランキング化して見ることも可能だ。「画面編集」「プレビューサイト」も完備しており、すべて管理画面から操作ができる。

 3つ目は「手軽さ」である。スマートフォンだけでなくガラケーでも閲覧可能であり、管理画面の操作に関して電話とメールで相談できるヘルプデスクも設置してある。

 アカウント開通時には、設定代行サービスも行っているという。画面フローと必要画像さえあれば、レイアウトやUIを整えることができる。申し込みから2週間程度で利用開始できるスピーディーさ、安価な導入しやすさも魅力だ。

スケジュールのイメージ
スケジュールのイメージ

 ビジュアルIVRの設計においては、いかに顧客の課題解決を促すか、そのためにいかに画面をわかりやすく、必要な情報にリーチできるようにするかが非常に重要だ。そこを伴走していくのが同社のモバイルウェブというサービスであると言える。

あくまでも顧客視点で、シンプルさを心がけたUIを

 マーケティング視点でも、どのボタンがよく押されているか、どの質問がよく見られているかなどをデータとして把握することで、サービスの上流設計のヒントとなる可能性もある。

「ボタンが押された数を把握することができるので、押されていないボタンは順番を下げられます。公式サイトやFAQに誘導しても、結局フォームから問い合わせが来ていれば、サイト自体の検索性に課題があることがわかり、それを改善していくことができます」(酒巻氏)

 データ収集という観点では、さまざまなアイデアが浮かぶものの、注意すべきこともあると福谷氏は言う。

「あれも、これもと実現したくなってくると思いますが、情報が過剰だと逆にわかりづらくなるケースもあります。当社では極力シンプルな画面を心がけています。あくまでもお客様の自己解決を助けるツールですので、例えばお問い合わせの上位数パーセントを処理する、といった目的に絞ると丁度いいかと思います」(福谷氏)

問合せ内容を洗い出し、各チャネルで受け付けられる業務を整理すると、自己解決できる課題が見えてくる
問合せ内容を洗い出し、各チャネルで受け付けられる業務を整理すると、自己解決できる課題が見えてくる

様々な業界で広がる活用の可能性

 現在は社会情勢上、コールセンターのニーズが加速度的に高まってきた金融・保険業や旅行業界が多くモバイルウェブを導入している。モバイルウェブを通して顧客アンケートを実施し、回収件数が2倍に伸びた企業もあるという。こうした事例を見ると、今後は業界問わず活用可能性が広がっていくだろう。

 今後の展望について、福谷氏は語る。

 「企業が持つチャネルをうまく活用し、コールセンターがオペレーターに頼らずに顧客の課題解決に対応できるようになるというゴールに向け、このツールの機能拡充や品質向上に努めていきたいと思います。ビジュアルIVRを中心にお話ししましたが、モバイルウェブはコールセンターで行っている顧客満足度調査、顧客アンケートなどに活用して、コールセンターの品質を改善していくこともできるツールです。お問い合わせの入り口ではビジュアルIVRを活用し、対応後のフィードバックに関してはWebフォームを活用するというように、総合的なフォローが可能です。コールセンター におけるCS 向上に役立ていただければと思います」(福谷氏)

●記載内容は2022年4月時点のものです。

●表記のサービス内容は予告なく変更することがありますので、お申し込み時にご確認ください。

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この記事の著者

落合 真彩(オチアイ マアヤ)

教育系企業を経て、2016年よりフリーランスのライターに。Webメディアから紙書籍まで媒体問わず、マーケティング、広報、テクノロジー、経営者インタビューなど、ビジネス領域を中心に幅広く執筆。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2023/12/20 15:43 https://markezine.jp/article/detail/38674