新たなワークフローで用いているツール「Dockpit」とは
Dockpitは、250万人規模のインターネット・アクセスログをベースにした大規模な消費者Web行動ログ分析サービス。一般ユーザーから許諾を得て、検索やサイトの閲覧といった普段のインターネットでの行動データを収集・分析し、企業向けに提供している。たとえば、家を探す時にどんな流入経路で、どんなウェブサイトを、どのぐらい見たかといったデータを時系列で収集・統計処理し、その調査結果を“即使える”データとして活用することができる。
立田氏は、「Dockpitの良いところは、利用者の特性などが“見て”わかる点です。デモグラフィックやジオグラフィックで分析結果が表示されるほか、ライフスタイルや行動、価値観、個性、購買動機などで顧客を分類できるサイコグラフィックを使った考察もできるシステムになっています」と話す。
加えて、競合や間接競合と呼ばれる他社についても、推測しながら仮説出しをすることができる。若手だけでなく、立田氏自身も「日々の業務で非常に助けられているツールです」と語った。
Dockpitの利用登録(無料)はこちらから。また、Dockpitに関するより詳細な情報は、サービス資料(PDF)をダウンロードしご覧ください。
データを武器に、若手も積極的に案件に参加できるように
Dockpitを導入して以降、「若手が強い武器を持って案件に参加できるようになった」と立田氏は効果を示した。いち若手の主観的な意見ではなく、データという事実に支えられた意見が持てるようになったことで、若手もベテランに臆することなく発言できるようになっているそうだ。さらに、Dockpitにより大規模なデータ処理のハードルが下がり、分析や考察という部分にピュアに打ち込めるようになった。
こうした環境が、若手の案件への「参画度」に影響を与えたと立田氏は話す。参画度とは、オリエンテーションや会議にどれくらい積極的に参加しているかを示す独自の指標で、レベル1から5まで段階がある。参画度が上がるにつれてその人物の重要度も上がる設定だ。
レベル1:「自分としてはこう思う」という主観的な意見を述べる
レベル2:「AとBを比較するとこんな差が出ている」といった一面的な分析ができる
レベル3:「Aではこうだが、実はBではこうなっている」といった多角的な分析ができる
レベル4:「本当の課題はCにあるのではないか」といった仮説の提示ができる
レベル5:「総合的に判断して恐らくこうだ」と考察・判断ができる
Dockpitを用いて、若手に案件に参画し、自ら提案させることで、それぞれのレベルはどんどん上がっていった。「最終的には、冒頭に申し上げた目指すデジタル人材像に近づいてきました」と立田氏は、今日までの手応えを語る。