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第107号(2024年11月号)
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アジャイルマーケターの挑戦(AD)

誰もがパパッと仮説検証、上位有料プランへの移行率約5倍を実現したNewsPicksの戦術

 サブスクビジネスにおいて、顧客の有料会員化を促し、長く良好な関係を構築しながらLTVを高めていくことは非常に重要だ。しかし、顧客のモーメントを把握し継続的なコミュニケーションをとるには様々な課題がある。NewsPicksはカスタマーエンゲージメントプラットフォーム「Braze」を活用することで、LTV向上施策のPDCA強化を図っている。実際の活用法や効果をマーケティング担当者やエンジニアなど4名に伺った。

LTV向上に重要な3つの視点

MarkeZine編集部(以下、MZ):まずは皆さまが担っているミッションと、Braze活用においてどのような役割を担当されているのか教えてください。

菊地:私はマーケティング全体を統括しています。ミッションはNewsPicksの新規会員獲得で、テレビCMなどのマスマーケティングから、アプリインストール広告やリスティング広告などのデジタルまで見ています。また、新規会員獲得後はユーザーとのエンゲージメントを高めていく必要があるため、私たちマーケティングチームが主導してBrazeを導入した経緯があります。

株式会社ニューズピックス マーケティングチーム マネージャー 菊地 幸司氏
株式会社ニューズピックス マーケティングチーム マネージャー 菊地 幸司氏

岩田:私も新規会員獲得に関わっています。今、力を入れているのは学生さんの会員獲得です。Brazeを使って、ターゲティングしたインアップメッセージやプッシュ配信に取り組んでいます。

桐畑:私はエンジニアとして、デザイナーやプロダクトマネージャーとともにプロダクトのチームに所属しています。会員獲得の後のリテンション向上と、有料会員化をミッションにしているチームです。

間正:私は有料課金事業部の企画管理チームに所属しています。アプリ内外から有料会員になっていただくためにマーケティング施策を企画し実行しています。また、マネタイズや事業開発なども担うチームです。

MZ:様々な部署でBrazeを活用されているのですね。会員獲得から有料会員化してユーザーを育てることが一つのミッションかと思います。LTVを高めるためにNewsPicksとして大切にされていることはありますか?

菊地:第一にメディアとしてユーザーが読みたいコンテンツがあることが重要です。そこは、コンテンツやキュレーションによって一定の質を担保して、成長してきました。

 LTV向上の観点では、無料会員のリテンションの伸長と、有料会員の増加(課金コンバージョン)、あとは課金後のチャーン(解約)減少の3つが鍵です。課金コンバージョンに関しては桐畑が2021年から力を入れていて、今はさらにリテンションのための施策にも取り組もうとしています。また、チャーン減少に関しては全社横断のプロジェクトがあり、その中でも間正のプレミアム事業部で注力してきました。

柔軟なフィルタリングと権限設定で

MZ:そういった取り組みを重視する中、Brazeを選ばれた理由は何でしょうか。

菊地:NewsPicksのアプリ上にも購読履歴に合わせたフィードが流れてくるパーソナライズ機能はありますが、アドホックにユーザーとエンゲージメントできたらいいなと思ったのがBraze導入のきっかけです。

 例えば、ユーザーが課金せず離脱した有料コンテンツを再度表示すると、課金コンバージョンが向上した事例があります。これは機械学習のレコメンドというよりユーザーとのコミュニケーションですね。

 以前導入していたツールだと、こうしたコミュニケーション改善施策をする時に条件設定が複雑でした。さらに、NewsPicksはBtoC・BtoB向けにそれぞれサービスを提供しているので、意図しないユーザーに誤ったメッセージを配信する事故を防ぐ必要があります。そのため、私ともう一人しかツールに触らないようにしていました。結果的に、腰が重くなり実施に至らない施策も多かったのです。

 Brazeはかなり柔軟にデータをフィルタリングでき、権限管理も設定できるので、施策担当者自身がツールを使用できます。施策実行のハードルが下がったので、仮説をすぐに施策に落とせるようになりました。

Brazeはフィルターの設定も柔軟に行える
Brazeはフィルターの設定も柔軟に行える

 一方で、当社がユーザー体験で大事にしているのが「出しすぎない」こと。エンゲージメントツールでの通知はあまり頻度が多いとスパムになってしまうため、同じユーザーに1日1回までしか表示しないといったルールを決めています。

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リアルタイムなデータを扱い、仮説検証が高速に

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この記事の著者

尾高 志保(オダカ シホ)

IT系編集者、ライター。趣味・実用書の編集を経てWebメディアへ。その後キャリアインタビューなどのライティング業務を開始。執筆可能ジャンルは、開発手法・組織、プロダクト作り、教育ICT、その他ビジネス。

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/23 11:00 https://markezine.jp/article/detail/38781

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