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スポーツ×デジタルマーケティングの現在位置を探る

サポーターのjigenさんと話したら、スポーツ業界×SNSマーケの未来が見えてきた件

スポーツチームが各ステークホルダーとSNS活用ですべきこと

平地:では、それぞれのステークホルダー別にどのような対応をすべきだと思いますか。

jigen:まず、1番やりやすいJリーグ公式アカウントやDAZN、各種メディアに関しては、すでにスポーツ好き、サッカー好きが集まっているので、そこでいかに情報露出をしていくかが重要です。ただ、他のチームも同じような取り組みをしてくるので、コンテンツでどう差別化するかが重要です。

平地:あと、地元のメディアに取り上げてもらうことも重要ですよね。取り上げてもらったら、クラブ公式アカウントでリツイートすることで、自分たちのコンテンツとして発信することができますし、スポーツ好き以外にもリーチできる可能性がありますね。

jigen:リツイートで自分たちのアカウントのコンテンツを充実させるというのは、Twitterの運用ではとても重要なポイントです。SNSのコンテンツを自社で作るのはやりきれないですし、ステークホルダーの口コミは上手く利用していくべきです。

平地:第三者的な声として信憑性もあるし、コンテンツも新鮮に見えますよね。3つ目の選手に関してはいかがでしょうか。

jigen:選手は、SNSで投稿してくれたらサポーターも喜ぶし、彼らが発信するコンテンツの力はすごいものの、所属プロダクションのマネジメントが入っているなど、コントロールが難しいのが現状ですね。あくまで選手の本分は試合で活躍することなので。

平地:そうですね。でも、奥さんとご飯食べたとか、そういった日常をInstagramなどで投稿してもらうだけでも、チームや選手を好きになってもらえるきっかけになりますよね。次にスポンサーはどうですか?

jigen:スポンサーは、クラブから「投稿してください」とお願いするのは難しい部分があると思いますが、コミュニケーション次第で成果が生まれる可能性があります。

 たとえば、アビスパ福岡では、クラブの公式アカウントがスポンサーのSNSアカウントと積極的に会話をしています。さらにスポンサー側もアビスパ福岡に関する投稿を頻繁にしています。

 博多駅構内にあるショッピングモールの博多エキナカ マイングでは、マイングのロゴパネルを持った選手の等身大パネルをスポンサードしていて、Twitter公式アカウントでそのことを報告しました。そのときはまだ100名にも満たないフォロワー数でしたが、一人のサポーターがフォローを呼び掛けたところ、1日で300名以上に増加したんです。

 その後もマイングは頻繁にアビスパ福岡関連のツイートを続け、現在は5,000名以上のフォロワー数になっています。また、試合結果速報パネルが撮影スポットになり、集客にも一役買っています。このような好循環が、他のクラブでも生まれると良いと思います。

平地:最後のファン・サポーターについてはいかがですか。

jigen:一番彼・彼女たちの声が広がりやすく、熱量を生むと思いますが、先ほど話したようにクラブ公式アカウントがリツイートすると不平等を生んでしまうなど難しい点が多いように思います。

 これから本格的なSNS解禁によってUGCが数多く生まれてくると思うので、その状況を見ながらクラブ公式アカウントとして上手く反応してあげると良いのではないでしょうか。

平地:すでにファンベースがあるスポーツチームは、来場してくれるファン、そして来場せずとも観てくれているファンに対して積極的に投稿を促していきたいですよね。投稿がOKになったからといって投稿が勝手に増えるものではなく、UGCを生むきっかけをクラブは提供していく必要があると思います。僕らもその仕組みを提供していきたいです。

 最後に、ジゲンさんはあくまでとあるクラブのサポーターの方で、スポーツビジネスの人ではないので、SNSの取り組みに課題感を持っている方であっても、くれぐれもジゲンさんには連絡しないでください(笑)。そういった時は僕にご連絡いただけるとジゲンさんも助かりますし、僕も嬉しいです(笑)。

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この記事の著者

道上 飛翔(編集部)(ミチカミ ツバサ)

1991年生まれ。法政大学社会学部を2014年に卒業後、インターネット専業広告代理店へ入社し営業業務を行う。アドテクノロジーへの知的好奇心から読んでいたMarkeZineをきっかけに、2015年4月に翔泳社へ入社。7月よりMarkeZine編集部にジョインし、下っ端編集者として日々修業した結果、2020年4月より副...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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MarkeZine(マーケジン)
2022/05/16 08:30 https://markezine.jp/article/detail/38925

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