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花王、パナソニック コネクト、ニールセンが議論 広告が嫌われないためのクッキーレス対応とは

 クッキーレスの時代が少しずつ近づいている。Google Chromeにおけるサードパーティクッキーの廃止は2023年後半に迫るが、Appleなどは先行。既に影響は出始めているようだ。広告やマーケティングに関わる人がすべきことは何か。「Advertising Week Asia 2022」では、ニールセン デジタルの宮本淳氏が、パナソニック コネクトの山口有希子氏と花王の板橋万里子氏を招き、意見を交換した。

一部のiOSユーザーに過剰配信される広告の謎

 ニールセン デジタルの宮本氏によると、クッキーレスの影響は既に出ているようだ。

ニールセン デジタル 代表取締役社長 宮本淳氏
ニールセン デジタル 代表取締役社長 宮本淳氏

 デジタル広告の計測サービス「デジタル広告視聴率(DAR)」を提供する同社では、ある媒体におけるインプレッションの推移をOS別に分析。すると、2017年3月にはほぼ半々であったiOSとAndroidの比率が少しずつiOSに偏り始め、2021年9月は8割以上がiOSを占めるに至った。OS自体のシェアは変わらず「iOS:Android=50:50(ニールセン調べ)」であるにも関わらず、なぜこのような配信の偏りが生じるのか。

 宮本氏は事態の背景にクッキーレスの影響を指摘。iOSユーザーはサードパーティクッキーによるトラッキングを拒否できるため「トラッキング拒否」を有効にしているデバイスではクッキーが常にリフレッシュされる。クッキーがリフレッシュされたデバイスは、広告配信側に新しいデバイスと見なされることから「ターゲティングできていない一部のiOSユーザーに対し、広告が過剰に配信されている」というのだ。

 「ここまでインプレッションが偏ると知らずに広告の配信やプランニングを続けていては、広告効果に大きな影響が出てしまうのではないか」と宮本氏。実際ニールセンには「ターゲット層の含有率が下がっているのはなぜなのか」というクライアントからの問い合わせが多く寄せられているそうだ。

マーケターの意識と広告の現状に生じるギャップ

 変化しているのはデバイスだけではない。「Nielsen Digital Consumer Database 2021」から得られたインサイトによると、インターネット利用者2,838名のうち「直近1年で何回も表示される広告が増えた/興味のない広告が表示される機会が増えた」と感じる人は44%だったという。また「自分に興味がある商品であっても広告が何回も表示されると嫌いになることがある」と回答した人が半数を占めたことにも触れ、宮本氏は「広告が過剰に配信されていると感じる消費者は多い」と述べる。

 広告配信の偏りや消費者の嫌悪感を示すデータからわかることは、マーケティング担当者の意識と現実とのギャップだ。Google Chromeにおけるサードパーティクッキーのサポート終了が2023年後半まで延期されたことから「『対策はまだ大丈夫』という意識を持っている関係者は多い」と宮本氏。しかし現実を見ると、クッキーレスの影響は既に出ているといえる。

 それもそのはず、クッキーレスは2017年3月にSafariのITP(Intelligent Tracking Prevention)1.0がリリースされて以来、少しずつ始まっていた動きだ。調査会社のFlurryによると、既にクッキーが使えないブラウザは3割を超えており、モバイルを含めると4割以上のデバイスのブラウザがクッキーレスになっているという。

 またアプリに関しては、日本のスマートフォンのシェアを半分も占めるAppleデバイスのうち、9割近くでユーザーがトラッキングを拒否しているというデータも存在する。

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花王とパナソニック コネクトが考えるクッキーレス対応

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この記事の著者

末岡 洋子(スエオカ ヨウコ)

フリーライター

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2022/07/06 10:00 https://markezine.jp/article/detail/39207

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