電通は、ドリームインキュベータと共同で、研究所をはじめとした企業のR&D(研究開発)部門の変革をサポートするサービス「R&Dトランスフォーメーション」を7月4日より提供開始した。
同サービスは長期的な企業成長に必要な研究開発において、「自社内での研究開発の役割や将来性が定義できていない」「社内外でのR&D部門の存在感が弱くなった」「研究成果の事業化がうまくいかない」などの課題を踏まえ、これらを解決するために開発された。
同サービスでは、R&D部門の価値再定義、R&Dテーマの探索・拡張、R&D起点の事業化支援の3つを提供する。効率化や低コスト化のためのコンサルティングではなく、両社の実行力やクリエイティビティを活用した価値の具現化・具体化に注力。研究成果と市場(マーケット)を最短で結んで事業化を実現し、PDCAも含めて伴走していくことで、R&D部門の将来価値の最大化を目指す。
サービスの概要は以下の通り。
1. R&D部門の価値再定義
- 社会やビジネスの潮流、自社の保有特許などを踏まえ、R&D部門のミッション・価値を再定義
- ポートフォリオ、予算、組織体制、プロセスの再設計・最適化
- R&D部門の新しい価値が社内外に効果的に伝わり、浸透するための「言語化」「可視化」
- 他社・他団体との連携による権威付けやPRの企画実施
2.R&Dテーマの探索・拡張
- 技術・ビジネス・政策視点で、将来性のある研究テーマを設定
- 生活者動向(インサイト、行動情報、メディア接触など)、トレンド(市場、業界、グローバルなど)、社会課題(SDGs、DE&Iなど)に関するナレッジ提供
- 未来を予測する「フォーキャスト」と、ありたい姿から今すべきことを逆算する「バックキャスト」の両方から、テーマ探索を可能にするフレームワークの提供
3.R&D起点の事業化支援
- 技術の事業化を客観的な視点で判断し、ビジネスモデル・事業計画を策定
- 事業化をより効果的にするアイディエーション(アイデア創発)やクリエイティブワークショップの実施
- 他社・他団体との協業を含めた共創支援
- プロトタイピング(試作品の製造)や、「マイクロビジネス」としての短期間での事業化
- 市場の反応の検証と、事業計画の再精査
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