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最初の出会いは「STRATA」 この道30年のグラフィックデザイナーを没頭させる、3DCGの魅力とは

 創業60年を超えるデザインエージェンシー「たきコーポレーション」。ブランディング、プロモーション、グラフィック、ウェブサイト、映像・動画制作など、関わる領域は多岐にわたる。今回話を聞いたのは、同社に新卒で入社し、長年デザイナーとして活躍してきた市川俊哉さん。生業としているグラフィックデザインだけでなく、今では3DCGの制作も積極的に行っている人物だ。どのように3DCGと出会い、どのような形でそのスキルを活かしているのだろうか。

パステルやマーカー、絵の具を使ってイラストを描いていたイラストレーター時代

――市川さんのご経歴を教えてください。

新卒でたき工房に入社し、イラストレーター(カンプライター)としてイラスト部に配属になりました。当時、クライアントへの提案などに使っていたカンプは、現在のような写真中心ではなくイラストを描いてその上にクロマテックなどを使ってレイアウトしていました。鉛筆やチャコール、パステル、マーカーを使って、実際の紙にイラストを描く部署に10年ほど在籍しました。

それから写真を合成して製作するカンプが主流となりはじめ、イラストカンプの数が減っていったこともあり、デザイン部に異動。デザイナーとしてのキャリアをスタートしました。パソコンが普及し始め、だんだんとパソコンでデザイン作業を行うようになったのもそのころです。

私も写真を合成してカンプをつくるようになったのですが、最初から最後まですべて手書きイラストでつくるよりも圧倒的に手間が少なかったことに感動したことを覚えています。一長一短ではありますが、今は素材の写真をネットを使って探すことができますが、当時は素材の写真を集めに何件も本屋を回るなど大変ではありましたが、今では楽しかった思い出です。

現在はグラフィックデザイナーをしながら、ご要望があれば3DCGの制作も行っていますしイラストも描きます。

――3DCGとはどのように出会ったのですか?

イラスト部でイラストを描いていたころ、3DCGのソフト「STRATA(ストラータ)」を持っている先輩がいました。その先輩に少し触らせてもらったことが、3DCGとの出会いです。今から25年ほど前でしょうか。それをきっかけに、駄場寛さんの書籍を見ながら自分なりに制作を始めるようになりました。イラストを描いていたこともあり、パースと近いイメージで立体物をつくることができましたし、比較的すぐに立体物の構造を頭の中でイメージできる体質かもしれません。

株式会社たきコーポレーション デザイナー 市川俊哉さん
株式会社たきコーポレーション デザイナー 市川俊哉さん

最初に業務として3DCGをつくったのは、イラストレーターからデザイナーに職種を変えた後のことです。ある案件で写真カンプ作成にコーヒーカップが必要だったのですが、良いアングルの写真がなかなか見つからなくて。これは3DCGで制作したほうが早いのではないかと思い、久しぶりにソフトを触り3DCGでコーヒーカップをつくりました。

その後しばらく業務で3DCGを扱うことはなかったのですが、それから5~6年が経ったころ、ある商品のPRポスター制作に携わったのですが、その際にディレクターから、ふたつの商品を戦わせるような画をつくるために、いろいろなアングルで検証したいという要望がありました。もちろんさまざまな角度で写真を撮り、1つひとつレイアウトにはめこんでも良かったのですが、3DCGで制作してアングルを変えれば、画面上でスムーズに検証できるのではないかと考え、久しぶりに3DCGを制作することに。その制作物を見せたところ、社内のメンバーやクライアントからもわかりやすいという声をもらいました。それを機に、業務で3DCGを制作することも増えたように思います。

市川さんが制作した架空のプロダクト。
市川さんが制作した架空のプロダクト。

以前は知識も乏しかったので、今なら5分で終わるような作業に6時間くらいかかったこともありました。ですがさまざまなビジュアルを3DCGでつくっていくうちに可能性を感じ、仕事でもどんどん3DCGを制作するようになりました。

そんな中、昨年5月に会社が前から興味があったCinema 4Dのサブスクリプションを割り当ててくれたんです。このチャンスにCinema 4Dのスキルを身につけなければいけない。そう思い、社内にいたCinema 4Dのエキスパートに働きかけて勉強会を企画してもらったり、YouTubeのハウツー動画をみたり、休みの日や平日の仕事終わりに時間を忘れて制作に打ち込むようになりました。

ソフトが導入されてすぐに、1ヵ月に1回、社内報へ動画をアップすることを自身に課すようにしました。ここ2ヵ月は業務でCinema 4Dが忙しく更新できていないのですが、そういった積み重ねによってスキルが上がっていることを実感しています。この1年ほどで、かなり自由にさまざまなものをつくることができるようになったと思います。

レンダリングをしてみないとどのような見えかたになっているかわからない、カメラワーク、ライトのセッティングが大変、時間がかかるなど難しい部分もたくさんありますが、試行錯誤の末に制作物が完成したときはやはり毎回嬉しいですね。

この記事の続きは、「CreatorZine」に掲載しています。 こちらよりご覧ください。

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MarkeZine(マーケジン)
2022/07/08 08:00 https://markezine.jp/article/detail/39413

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