クリエイティブ・ディレクター&コピーライター。宣伝会議コピーライター講座常任講師、宣伝会議賞審査員も勤める。1993年 株式会社博報堂入社、2006年 株式会社POOL設立。主な広告作品は、日産自動車セレナ「モノより思い出」キャンペーン、プレイステーション「暮らし、イキ!イキ!」キャンペーン、サントリー「伊右衛門」など。最近では、舞台脚本・演出、ミュージシャンのコンセプトメイクや作詞など広告以外での仕事も多数手がけている。主な受賞暦は、読売広告賞金賞(1994)、TCC(東京コピーライターズクラブ)新人賞(1997)、ニューヨークADC賞/TDC賞/ニューヨークTDC賞(2002)、One Show GOLD/ニューヨークADC金賞/CLIOブロンズ/JRポスターグランプリ最優秀賞(2004)、フジサンケイ広告賞グランプリ(伊右衛門)/TCC部門最高賞(伊右衛門)/CLIO賞ブロンズ/ACC金賞他受賞多数(2005)など。
インターネットが変えた「広告」の概念
そういう意味で言うと、インターネットはそういう世界になるのを後押ししていますよね。地方の小さな企業がグーグルの検索結果に広告を出すことで、全国で売れていったように。
それで、大企業の人達がビックリしている。「テレビで聞いた事がない名前の企業が売れているのはなぜだ!」っていうのが起きている。そういう意味で、インターネットが変えたモノは大きいですよね。
僕がよく言うのは、
メッセージは「伝える」ではなく、「伝わる」でなければならない。
言いっぱなしではなくて、常に受け手に「伝わる」方法を考えないといけないんです。
でも、「予算20億円でTVやります」という「箱」が既に決まっているならば、後はその箱の中身が重要ということになりますよね。そこでのクリエイティブプランの競争になる。
でも、箱が決まっていない、縛られていない立場だともっと自由ですよね。「1番伝わるメディア」というか、「もはやメディアではないかもしれない何かの伝わる箱を考えて、さらにそこで1番伝わるクリエイティブを考えたら、最強だよなぁ」って思います。
今までの「とにかくまずテレビCMがあって」という概念だとお金持ちしかできなかったコミュニケーションの枠組みを、Googleに代表されるいろいろな新しいものが壊していっているわけですよね。
都知事選の外山恒一とか。Youtubeでの視聴回数すごいですよね。「あれをTVの媒体費用に換算したら何億だよ?」っていう世界ですよね。
ああいうのを見ちゃうと、「ああいうことはマスメディアにはできない」って思っちゃう。なので、逆に「マスメディアにひもづいたクリエイティブは、マスメディアを使わなければ絶対にできないだろ!」っていうくらい、振り切った方がよいだろって思います。
豪華絢爛な。「もう、ホームランしか狙いません」みたいなバッターですよ。もう、ドーピングしまくりのスーパーマンです。
「僕のホームランは、飛びますよ。何しろ筋肉1本1本に金かかってますから」みたいな。