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クリエイターサイドから見る、
ネット時代に生き残る広告と生き残らない広告


クリエイターから見た動画共有サイト

―――
面白いCMがYouTubeのような動画共有サイトに違法コピーされて、上がっている現状に関してはどう感じてます?
小西
まず、法的な立場から言えばNGです。クライアントの立場からも権利関係があるのでNGです。そのため、公式見解としてはNGです。

それを大前提としての話ですけれども、「ああやってCMをアップする人がいる。そしてそれを見る人がいる」ということは、「そのCMを価値のあるコンテンツとして認めてますよ」ってことだと思うんです。

邪魔なもの、余計なものなら、そんなことしませんよね。ちょっと前はCMは「飛ばすもの」「余計なもの」だったと思うんですけど、「面白いものはちゃんとコンテンツとして認めるんだな」っていう実感がある。それはちょっとうれしい気がしています。広告が時代から遅れてないっていう気持ちですね。

あと、音楽を勝手に別の曲とかにアレンジされてるバージョンとか、勝手に違う曲を当ててるのを見て「こういうやり方があるんだな」という発見につながったりすることもあります。

でも、著作物の権利で稼いでいる人から見たら、死活問題ですよね。そのため、公式見解としては、あくまでも、あれはNGです。ダメだと思います。
―――
それはそうですね。でも現実として、ユーザーの手によってテレビとネットとがつながっちゃっているのも事実としてあります。
小西
特に、自分から情報を取りに行くネットが出てきて、消費者が「マス広告に蔓延していた『伝わらない情報』なんて要らないよ」っていう風になった。自分たちが欲しい情報はテレビではなく、どんどんネットで調べるようになっている。

「それだったらテレビCMは、楽しいやつの方がいいな」って、変わるかもしれない。「がんばってエンターテイメントに徹しようよ」みたいな。

デジタル放送が始まって、テレビも双方向でとか言われるけれども、「正直テレビのリモコンで双方向やるかな?」って思います。多分やらない。テレビは根本的にインターネットにはなれない運命だと思います。求めているものが違うから。

むしろ、世の中にあふれている情報がほんとに多い時代に、テレビCMは単純にエンターテイメントに特化した方がいいんじゃないかとか思うこともあります。

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選択だけの行動が、クリエイティビティを阻害する

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この記事の著者

小越 崇広(オゴシタカヒロ)

サイバーエージェント入社後自社メディアの営業・プランナーを兼務し、 新興メディア上でのコミュニケーション立案に携わる。2006年11月同社のネット トレンド研究室立ち上げに参画。翌1月から同社の100%出資子会社のCAテクノロ ジー に出向。同社のマーケティング局の立ち上げに奔走している。個人ブログ は今日のニッパウ。Tw...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2008/06/26 16:10 https://markezine.jp/article/detail/3975

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