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クリエイターサイドから見る、
ネット時代に生き残る広告と生き残らない広告


超垂直立ち上げが必要な商品はマス広告

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ところで最近、情報の消費スピードが異常に早くなったって思いませんか? ヒット商品のサイクルとか、もうどんどん短くなっていってる。せわしないというか。
小西
なんでですかね? 流行商品もそうだし、はやり言葉とかもどんどん変わっていって。

よく言われるのが、新発売の飲料の生き残りは、発売開始の最初の3日の売れ行きで決まるということ。たった3日ですよ? でも本当は、ほぼ発売初日で決まっちゃうみたいです。

コンビニで初日の売れ行きが悪いと「あ、これはもう駄目だな」ということになって。でも、とりあえずコンビニでも我慢して3日だけは置いて、それでガバっと棚から外されてしまう。

そういう、超垂直立ち上げが必要な商品に関しては、マスのキャンペーンが絶対に必要かも知れないですね。
―――
キリンザゴールドとかすごいオンエア量でしたね?
小西
「そんなにやるのかー」って位やってましたからね。極論いうと、TV使うんだったらあれくらいやらないといけないなのかもしれません。僕は、サントリーの「ザ・プレミアム・モルツ」ってのを担当してるんですけど、モンドセレクションの最高金賞を3年連続でとって、それをドカーンと広告したら、やはりもの凄く世の中が反応して、もの凄く売れてるし、それをきっかけにマス以外にも情報が拡散していってるんですよね。「マスとインターネットの情報の相互作用とかも考えて行く必要があるな」と思いましたね。あ、すいません、こんなとこで広告して(笑)。

「ガスパッチョ」みたいに商品との関係は正直薄いけど、「とにかく面白いよねー」って言うやつをやって、ネットでも話題を稼ぐみたいなのも気になるし。
―――
ああいう公共インフラを担うガス会社とか電力会社とかは、面白いCMが比較的多い気がするんです。なにしろ、ピークの需要期である夏場に「自社製品をあまり使わないでください」というメッセージを伝えるのに、毎年お金をかけて発信する企業って面白いですよね。
小西
不思議な感じがしますよね。確かに。面白いのならいいんじゃないですか的な余裕を感じます。
今までマス広告は、放送すればぜったい視聴者に伝わるものっていう感覚があったとおもんです。それのお陰で「言いたいメッセージ全部をどうやって15秒に詰め込もうか?」という風に皆でがんばってたわけですよね。

それが「むりやり詰め込んでも何も伝わらない」ということになって、「面白ければいいんじゃない?」という姿勢でつくった方が、むしろ商品への興味関心も高まるみたいなね。そういう情報の伝わり方もこれからは大切かもしれませんね。

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この記事の著者

小越 崇広(オゴシタカヒロ)

サイバーエージェント入社後自社メディアの営業・プランナーを兼務し、 新興メディア上でのコミュニケーション立案に携わる。2006年11月同社のネット トレンド研究室立ち上げに参画。翌1月から同社の100%出資子会社のCAテクノロ ジー に出向。同社のマーケティング局の立ち上げに奔走している。個人ブログ は今日のニッパウ。Tw...

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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2008/06/26 16:10 https://markezine.jp/article/detail/3975

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