多様なユーザーが利用するTwitterを分析すると、生活者の間で話題となっているトピックや、その背景にある生活者の思いが見えてくる。Twitter Japanでは、近年注目を集める「ダイバーシティ」をテーマにTwitter利用者の声を分析した。同社の大林氏はその結果を MarkeZine Day 2022 Autumnで紹介。企業・ブランドが生活者のインサイトを正しく捉えた上で、ダイバーシティについて発信する方法を解説した。
ダイバーシティに関する投稿は年間2,700万超
Twitter Japanの大林裕美子氏は、セッションの冒頭で「昨今、Twitter上でダイバーシティに関する会話量が大きく増加している」と指摘する。2021年に日本国内で投稿されたダイバーシティに関するツイート量は2,762万にも上り、3年前のツイート量を40%近く上回っているという。
Twitter Japanでは、2021年の一年間に投稿されたダイバーシティに関するツイートを分析。同年12月にはインテージと共同で15~64歳のスマートフォン利用者1,000人を対象に、ダイバーシティに関するアンケート調査も行った。
インテージとの調査によると、調査対象者1,000人のうち75%の人がダイバーシティという言葉を耳にしたことがあった。また、およそ半数が「企業やブランドはSNSなどを通して、ダイバーシティに対する生活者の声に耳を傾けるべき」「企業やブランドは社会課題の解決につながるアクションを取ることが重要」と考えていることもわかった。

ダイバーシティという言葉には様々な事象が内包されている。Twitter Japanでは、2021年の一年間に投稿されたダイバーシティに関連するツイートにどのような社会問題が記載されているのかを分析。分析にあたり、機械学習による判定手法「トピックモデリング」を活用した。その結果、Twitter上では「平等」や「人権」「多様性の尊重」といった概念的な要素のほかに「働き方改革」「LGBTQ」「ジェンダーギャップ」に関する話題など、より踏み込んだ会話も発生していることがわかったそうだ。

内輪で盛り上がっているだけ?
大林氏は次に、2021年に使われていたダイバーシティに関するハッシュタグをランキングにして紹介。トップは「#yahooニュース(約6万8,000)」だったものの、2位に「#lgbtq(約6万3,000)」3位に「#lgbt(約6万2,000)」4位に「男女平等(約5万8,000)」がランクインするなど、ダイバーシティに関するハッシュタグが上位を占めたという。

また、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗元会長の女性蔑視発言に端を発し話題となった事案も「#わきまえない女(約1万1,000)」のハッシュタグでランクイン。「世の中の関心事はTwitter上でも大きく取り上げられており、Twitterが社会の変化を反映したプラットフォームであることがわかる」と大林氏。では、一体どのような属性の人たちがダイバーシティに関してツイートしたり「いいね」や「リツイート」をしたりしているのだろうか。
そこで「ダイバーシティに関するツイートにエンゲージ(いいねやリツイート)した人」「ダイバーシティについてツイートした人」「日本のTwitter利用者」を比較し、それぞれのグループでフォローされているアカウントを調査。その結果「前澤友作」「ローソン」「松本人志」など、著名人や企業の公式アカウントをフォローしている人が、いずれのグループにおいても半数を占めたという。
「この結果から、狭いグループの中でダイバーシティに関する会話が盛り上がっているわけではなく、ごく一般的な人たちがダイバーシティについて発信、エンゲージしていることがうかがえます」(大林氏)
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平田 順子(ヒラタ ジュンコ)
フリーランスのライター・編集者。大学生時代より雑誌連載をスタートし、音楽誌やカルチャー誌などで執筆。2000年に書籍『ナゴムの話』(太田出版刊)を上梓。音楽誌『FLOOR net』編集部勤務ののちWeb制作を学び、2005年よりWebデザイン・マーケティング誌『Web Designing』の編集を行う。2008年よ...
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