位置情報を活用したマーケティングやサービス施策の促進を目的に活動する50社以上の企業連合であるLBMA Japanは、国内における位置情報サービスを展開する企業を中心としたカオスマップの2022年版を発表した。
また、LBMA Japanは「2022年版カオスマップからみる5つのトレンド」として、以下を挙げる。
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リテール広告がリテールメディアネットワークに進化
2021年版で新たに登場したリテール広告カテゴリーは、複数の小売事業者を横断する広告サービスに進化し、リテールメディアネットワークに変化した。米国では数兆円市場に成長したリテールメディア市場の日本版が成立しつつある。
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大手企業がIoT・屋内センシングカテゴリーに参入
位置情報企業の主力はこれまで携帯キャリアやスタートアップ企業が中心だったが、市場の拡大にともない、ソニー、川崎重工などの大手企業が参入した。大手企業の強みである店舗・オフィス・工場のセンサー実績を活かし、IoT・屋内センシングでの台頭が目立っている。
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位置情報ポイ活がNFTと融合
2021年版で躍進した位置情報ポイ活はユーザーを着実に伸ばし、移動するだけでマイルやポイントを貯める生活が定着化してきた。2022年は普及が進むブロックチェーン技術を活かしたNFT市場と融合し、STEPNに代表されるMove to Earn(M2E)や、ジオテクノロジーズによる地図アイコンNFTなどの取り組みが実現されている。
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位置情報をトータルソリューションとして提供する企業の増加
位置情報市場が成長して利用企業が増えたことにともない、位置情報データの取得から分析、コンサルティングサービス、ビジネス活用までに至るトータルソリューションを提供する位置情報企業が増加した。他カテゴリー各社の技術やサービスの発展に加え、業界全体での連携が進んだことで台頭したカテゴリーだ。
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まちづくりにおける位置情報利活用の定着
位置情報の防災・モビリティ・スマートシティ利用が進み、デジタルツインをはじめとしたSociety5.0の実現に向けた取り組みが多く見られた。その取り組みが本格化し、まちづくりにおいては欠かせないデータとして国や多くの自治体でさらに活用されるようになった。
※カオスマップはLBMA Japan参加企業および主要企業を調査して独自に作成しており、網羅性や正確性を完全に担保しているものではない。多分野の事業・サービスを展開している企業については、1~2個の代表的なカテゴリーを選定して掲載している。
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