インターブランドは、グローバルのブランド価値評価ランキング「Best Global Brands 2022」を発表した。同ランキングは、グローバルに事業展開を行うブランドを対象にその価値を金額に換算してランキング化するもので、2000年から実施されている。
今回はブランドが顧客に対して提供する価値だけではなく、現在そして未来の社会に対する役割や責任に関する活動の評価として環境・社会・ガバナンス(ESG)データを導入。
以下、一部内容を紹介する。
第1位はApple、アジアのブランドは計12がランクイン
まず、ランキングではAppleが10年連続で第1位(ブランド価値4,822億ドル、前年比+18%)を獲得した。第2位はMicrosoft(2,783億ドル、同+32%)、第3位Amazon(2,748億ドル、同+10%)、第4位Google(2,518億ドル、同+28%)、第5位Samsung(877億ドル、同+17%)と続いた。これら上位5ブランドは、10%以上の高い成長率となった。
また、日本の7ブランド(Toyota・Honda・Sony・Nissan・Nintendo・Panasonic・Canon)、韓国の3ブランド(Samsung・Hyundai・Kia)、中国の2ブランド(Xiaomi・Huawei)がランクイン。アジアはこれら12のブランドがランクインし、過去最多となった。
「Technology」業種のブランド、価値総額が高い傾向続く
Top5 Growing Brands(最も成長率の高い5ブランド)は、Microsoft(前年比+32%)、Tesla(同+32%)、Chanel(同+32%)、Ferrari(同+31%)、LEGO(同+30%)だった。
Channelの他、Dior(同+27%)、Hermès(同+27%)、Gucci(同+23%)、Louis Vuitton(同+21%)、Prada(同+21%)など、「Luxury」業種のブランドの成長が見られた。また業種別に見ると、「Technology」のブランドは過去10年を含めブランド価値の総額が最も高い状況が継続。2022年は、Microsoft・Google・Adobeが20%以上の成長を遂げた。
ランキング入りした100ブランドの合計金額価値は3兆ドルを超え(3兆889億ドル)、成長率は過去最大の前年比16%となった。
さらに2022年に急成長したブランドは、ブランド強度スコア(Brand Strength Score)のうちDirection(志向力)・Agility(俊敏力)・Participation(共創性)の3つの要素において他のブランドを上回る傾向があった。
なおDirectionとは、ブランドの目指す姿とそれをどのように実現していくかが明確であり、それを実行に導く文化と価値観が定義されているかどうかを示す。Agilityは、組織としてビジネス機会や課題に対応し、期待を超え続けるため迅速に動くことができるかを指す。Participationとは、顧客やパートナーを巻き込み対話を生み、参加や協働を促すことができているかを示す。
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